Record China 2015年2月16日(月) 14時26分
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沖縄県尖閣諸島の問題などもあって、日本と中國の関係はかなり悪くなっています。2012年秋には大規(guī)模な反日デモが中國全土で展開され、日本企業(yè)が狙い撃ちにされて、大きな被害が出たこともあって、「中國撤退」を視野に入れた企業(yè)もあるようです。寫真はマカオ。
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沖縄県尖閣諸島の問題などもあって、日本と中國の関係はかなり悪くなっています。2012年秋には大規(guī)模な反日デモが中國全土で展開され、日本企業(yè)が狙い撃ちにされて、大きな被害が出たこともあって、「中國撤退」を視野に入れた企業(yè)もあるようです。
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私の知り合いの駐中國日本大使館の幹部外交官は日本企業(yè)について次のように語ってくれました。
「中國に進出している日本企業(yè)のうち、3分の1は撤退を、半分は様子見、6分の1はこれまで通り積極的なビジネス展開を行おうとしている。一番多い半分の様子見企業(yè)のなかには、中國の生産拠點としてのグレードを上から下に落として、最新式の機材を日本や他の國に移して、中國には中古の余り生産性が高くない機材を入れている。いわば『中抜き』ですね」。
それでは従來の中國から生産拠點をどこに移しているのでしょうか。それは、最近伝えられているように、「チャイナ?プラス?ワン」の東南アジア諸國です。特に、インドネシアやマレーシア、タイ、フィリピンなど中進國が多いそうです。
このところミャンマーやラオス、あるいはベトナムなど開発途上國が注目されていますが、電気などのインフラが整備されておらず、停電などもあって「第1の生産拠點にするには不安」との日系企業(yè)関係者の聲もよく聞きます。
その點、インドネシアなどの中進國は政情も安定していて、インフラも基本的には問題がないだけに、日系企業(yè)の人気が高いといいます。
私が昨年秋に、インドネシアの首都ジャカルタを訪れた際、日本の大手商社のジャカルタ支店に勤務している大學の先輩と會って、ビジネス環(huán)境についてお話をうかがいました。
「インドネシアでは最近、日系企業(yè)の進出はすごいよ。ただ、あまり商売には直結していないようで、すぐに撤退してしまう企業(yè)の半分くらいだね。事前の知識も持たずに、何も調(diào)べないで、日本人の東南アジア専門の経営コンサルタントの話をうのみにして、來る人たちが多い。また、現(xiàn)地に足を落ち著けて稼ごうという企業(yè)が少ないのも、失敗に拍車をかけているね」。
先輩はこう言うと、「東南アジアのビジネスにも、チャイナ?メソッドが通用するんだよ」と付け加えたのです。
先輩の言うチャイナ?メソッドとは、いかなるものでしょうか。
「端的に言うと、ジャカルタならば、ジャカルタの経済界に強い発言力を持つ実力者にまずは、あいさつに行って、教えを受けるということだ」
こう先輩は解説してくれました。実は、ジャカルタの実力者は中國系華僑で、いざとなれば、大統(tǒng)領ら政界の実力者にも會えるほどの大物らしいのです。
実は、先輩の商社が「ここ一番」という勝負をかけるビッグビジネスの際には必ず、この実力者に會って、関係するビジネスに強い人物などについて助言してもらうのだといいます。
「そういうインドネシアの要路をよく知る実力者を味方に付ければ、現(xiàn)地の事情にもビジネスの結びつき、人間関係に詳しいだけに、ビジネスが成功する確率は高いのです」
これはインドネシアに限らず、東南アジア諸國に共通するというのです。
とりわけ、タイやマレーシア、フィリピンでは中國系華僑が地下経済を握っているとのことで、近年ではかつて中國と戦爭したこともあるベトナムでも中國系華僑の実力者が幅を利かせているとのことです。
つまり、「チャイナ?メソッド」といっても、要は人脈です。この點、中國系華僑の結束は固く、現(xiàn)地の人々も巻き込んで、大きなビジネスを展開するケースが多いのです。これは、やはり中國系華僑は現(xiàn)地に根付いて、30年も40年も生活しているためです。
中國の改革?開放路線の総設計士といわれるトウ小平氏が中國の門戸を開放した際、最も頼りにしたのは香港、臺灣の華僑のほか、東南アジア諸國の中國系華僑でした。トウ小平氏は「彼らに頼めば、かならず多くの人々を中國に連れてくる」と信じて疑わなかったのです。
読者の方で、東南アジアに進出しようと考えている方がいらっしゃったら、時間がかかるとは思いますが、是非、ツテを通じて、東南アジア華僑とコンタクトされることをお勧めいたします。
◆筆者プロフィール:相馬勝
1956年、青森県生まれ。東京外國語大學中國學科卒業(yè)。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大學東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大學でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現(xiàn)在ジャーナリスト。
著書は「中國共産黨に消された人々」(小學館刊=小學館ノンフィクション大賞優(yōu)秀賞受賞作品)、「中國軍300萬人次の戦爭」(講談社)、「ハーバード大學で日本はこう教えられている」(新潮社刊)など多數(shù)。
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八牧浩行
2015/2/10
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2015/2/11
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