中國(guó)情報(bào)筋によると、3月初旬に中國(guó)全國(guó)人民代表會(huì)議（全人代）が開(kāi)かれ、一層の腐敗撲滅、國(guó)営企業(yè)改革、民間経済部門の自由化など5項(xiàng)目の重點(diǎn)施策が打ち出される。

【その他の寫真】

習(xí)近平國(guó)家主席は圧倒的な権力集中を背景に、2020年までに規(guī)制緩和、権限委譲、國(guó)有企業(yè)改革、経済改革、司法改革、戸籍改革、地方財(cái)政改革を斷行する構(gòu)え。習(xí)主席は「改革達(dá)成」へ背水の陣を敷いており、これらの大膽な改革が実現(xiàn)するかが中國(guó)の命運(yùn)を握るカギとなる。3月の全人代で注目される重點(diǎn)施策5項(xiàng)目は以下の通り。

一、＜経済政策の継続強(qiáng)化＞

これまでの政策の成功を強(qiáng)調(diào)し、今後さらに強(qiáng)化することを狙って、（1）民間セクターの自由化、（2）就業(yè)者を年間1000萬(wàn)人増やすこと、（3）消費(fèi)サービス、高付加価値型産業(yè)、エネルギー効率重視型工業(yè)への経済構(gòu)造転換による高成長(zhǎng)維持―などが採(cǎi)択文書に盛り込まれる見(jiàn)通しだ。2015年の経済見(jiàn)通し目標(biāo)は「7％程度」に設(shè)定される。

二、＜汚職撲滅への取り組み＞

特に國(guó)有企業(yè)の監(jiān)視を強(qiáng)化する。政府高官に対し、汚職をなくすための新たなルールの順守を求めるとともに、派閥の形成を禁じる。指導(dǎo)部の政策への反対の動(dòng)きをけん制し、封じる狙いがあると見(jiàn)られる。引き続き軍部にメスが入れられる一方、銀行など金融部門に重點(diǎn)が置かれることになろう。

三、＜環(huán)境、エネルギー問(wèn)題で抜本改革方針＞

中國(guó)の環(huán)境問(wèn)題は深刻化している。11月の米中首脳會(huì)談で地球溫暖化抑止へ排出炭酸ガスの大幅削減で合意したこともあり、エネルギー政策を絡(luò)めた含めた対応は喫緊の課題となっている。石炭火力発電所を廃止し天然ガス火力や原子力への積極的転換が図られることになろう。

四、＜國(guó)有企業(yè)抜本改革の推進(jìn)＞

國(guó)有企業(yè)に市場(chǎng)原理を?qū)毪工毪郡幛稳·杲Mみが推進(jìn)される。國(guó)有企業(yè)を民間企業(yè)との合弁會(huì)社に移行させることや、経営陣への民間人積極的登用、納稅強(qiáng)化―などが討議されよう。國(guó)有企業(yè)の従事者は全體の就労者の1割強(qiáng)にとどまっており、雇用を拡大するためにはサービス部門や民間企業(yè)を拡充せざるを得ない。

五、＜次世代リーダーの登用＞

17年の政治局常務(wù)委員改選では習(xí)主席と李克強(qiáng)首相以外は定年を迎えるために交代する。習(xí)氏が見(jiàn)據(jù)えるのは、黨最高指導(dǎo)部の政治局常務(wù)委員7人のうち、習(xí)氏と李氏以外の5人が入れ替わる17年の次期黨大會(huì)。22年から始まる「ポスト習(xí)」時(shí)代の最高指導(dǎo)部の陣容もこのとき見(jiàn)えてくる。今回の全人代では地方の人材の中央の要職への登用などを通じて、17年の常務(wù)委員人事への布石が打たれるものと見(jiàn)られる。習(xí)主席は自らの政策に忠実な次世代の人材を抜擢し、次の段階でさらに昇進(jìn)させる意向ではないか。江沢民、胡錦濤両氏は次期黨総書記を選べなかった。習(xí)氏が自ら指名できれば、毛沢東、トウ小平両氏以來(lái)となる。

習(xí)近平主席は、14年12月22日、「黨內(nèi)では絶対に封建時(shí)代の結(jié)託を再現(xiàn)してはならない。仲間を呼び寄せて徒黨を組み、特定の仲間だけしか入れない入場(chǎng)券を出すような、あの封建時(shí)代を再現(xiàn)してはならない。全ての黨員が平等に取り扱われ、平等に権利を持っていなければならない」と警告。派閥の解消と既得権益者＝獨(dú)占國(guó)有企業(yè)グループの腐敗にメスを入れることを宣言した。

習(xí)近平政権の特徴は（1）権力の集中と黨內(nèi)派閥（太子黨、共産主義青年団）の解消（2）空前絶後の腐敗撲滅（3）大膽な改革（4）厳しい言論統(tǒng)制（5）改革派だけでなく保守派とも協(xié)調(diào)―など。人民解放軍は元來(lái)、江沢民氏の影響下にあったが、習(xí)主席は制服組トップだった徐才厚氏（江沢民派）を昨年、「反腐敗」の象徴として黨籍はく奪処分にした。ところが江沢民の影響を受けた者すべての粛清は非現(xiàn)実的だと判斷して、不問(wèn)に付した。象徴的な人物を見(jiàn)せしめ的に叩くことによって他の者たちに忠誠(chéng)を誓わせ、この結(jié)果、習(xí)主席は人民解放軍を掌握した。この點(diǎn)、江沢民の影響排除に失敗した胡錦濤前主席と異なる。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見(jiàn)。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問(wèn)。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。