2015年2月15日、ロイター通信は、血液不足が深刻な中國で、血液ブローカー“血頭”の“新世代”が暗躍していると報じた。16日付で中國?參考消息（電子版）が伝えた。

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上海市で公務(wù)員を退職した洪（ホン）さんは骨髄増殖性疾患と闘っている。「血を買うことで問題を解決できる?！把^”の存在なしには、どうすることもできない」と話す。

こうした深刻な血液不足は“血荒”と呼ばれる。1980?90年代には、地方政府が農(nóng)民に売血を奨勵し、集められた血液をブローカーの“血頭”が病院や血液ステーションに売りさばいていた。こうした過程でエイズウイルスに感染した人は、數(shù)十萬人とは言わないまでも、數(shù)萬人に上るとみられている。

2011年に起きた新たなスキャンダルで、中國では獻(xiàn)血がさらに減少した。中國赤十字商會の幹部を名乗る若い女性がそのセレブな生活ぶりをインターネット上に公開し、政府の血液事業(yè)を支援する慈善組織のイメージが傷つけられたためだ。

中國は1998年に獻(xiàn)血法を施行し、無償獻(xiàn)血による血液の販売を禁止するとともに自発的な獻(xiàn)血を奨勵している。血漿（けっしょう）採取の関連規(guī)定も厳格化し、血液検査も強化した。

患者が血液ステーションの血液を使用するためには、自身もしくは親戚?知人などの獻(xiàn)血証を提示することが法律で義務(wù)付けられている。病院側(cè)も、患者から獻(xiàn)血証の提示がなければ血液提供は行わない。

だがこうした取り組みが、定期的な輸血や大量の輸血に頼らざるを得ない患者、親戚や知人を頼りにできない患者などを、不利な立場へと追い込んでいる。

中國では、獻(xiàn)血は原則年に2回までと規(guī)定されており、各省間の血液共有もまれだ。

こうした狀況下で登場したのが、新世代の“血頭”だ。彼らは通行人などに聲をかけて金を渡し、血液ステーションで獻(xiàn)血させ、発行された獻(xiàn)血証を、必要とする別人に売りさばいている。

北京市の赤十字血液センターの入り口付近で、黃色のダウンジャケットを著た若い男性。吉林省出身の張（ジャン）さんは、新世代の“血頭”の一人だ。彼が示した條件は、血液100ミリリットルで1000元（約1萬9000円）。血液が必要となる1日前に、病院名と患者の血液型を伝えるだけでよいという。

世界保健機関（WHO）によると、2011年の中國の獻(xiàn)血者は人口の1％に満たなかった。この數(shù)字はWHOが提言する基準(zhǔn)の下限でもある。中國政府は、同年の獻(xiàn)血量が前年比5％増の4164トンに達(dá)したと発表している。

多くの人が獻(xiàn)血に消極的な中國という國で、獻(xiàn)血者の多數(shù)を占めるのが學(xué)生と軍人だ。政府は國家公務(wù)員にも獻(xiàn)血を奨勵している。

地方政府は、新規(guī)の獻(xiàn)血者を獲得するため、新たな取り組みを始めている。浙江省のある県では、親が計4リットル以上の獻(xiàn)血をした場合、子どもの高校入試の得點に加點する政策を打ち出し議論を呼んだ。湖南省でも、900ミリリットルを獻(xiàn)血すれば、生涯無料で血液を使用することができるという。

だが多くの都市では、血液の在庫不足がいまもなお深刻だ。さらに、間もなく迎える春節(jié)（舊正月）のように、在庫が一段と減少する時期もある。湖南省長沙市の獻(xiàn)血ステーション関係者によると、現(xiàn)在の血液在庫は、安全とされる基準(zhǔn)の3分の1程度だという。（翻訳?編集/柳川）