このところ中國當(dāng)局による外資企業(yè)幹部の腐敗摘発が拡大の様相をみせている?！父瘮·卧^拠が見つかれば、習(xí)近平（シー?ジンピン）指導(dǎo)部は黨最高幹部だろうが、軍幹部だろうが容赦はしない。これは外國人も例外ではない」。こう語るのは北京の中國系企業(yè)幹部だ。いま北京では歐米系企業(yè)を中心に、ピリピリした雰囲気が漂っているという。

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これまでも「虎だろうが、蝿だろうが、一緒に叩く」という習(xí)近平指導(dǎo)部の反腐敗キャンペーンが活発に展開されていた。その標(biāo)的は黨政府幹部が中心だったが、このところ企業(yè)幹部も捜査対象になっているようだ。

これまでも企業(yè)幹部も摘発されていたものの、「大トラ」の周永康（ジョウ?ヨンカン）元政治局常務(wù)委員と密接な関係を維持してきた「石油閥」関連企業(yè)や、12月下旬に「重要な黨規(guī)律違反の疑い」で身柄を拘束された令計(jì)畫（リン?ジーホア）前黨統(tǒng)一戦線部長との関係が深い「山西省閥」の関連企業(yè)にほぼ限られていた。

ところが、年末から年始にかけて、國有自動(dòng)車大手、東風(fēng)汽車（自動(dòng)車）の出身で、日本の自動(dòng)車メーカーやドイツのフォルクスワーゲン（VW）の合弁會(huì)社幹部が立て続けに摘発を受けた。いずれも「中國の自動(dòng)車業(yè)界に強(qiáng)い影響力を持つ実力者」（前出の中國系企業(yè)幹部）と目されている。

自動(dòng)車業(yè)界ばかりでなく、1月初旬には日系のエレベーター合弁會(huì)社の中國人総裁も「重大な規(guī)律違反と違法行為」の疑いで調(diào)査を受けていることが広東省黨規(guī)律検査委員會(huì)によって明らかにされた。

中國メディアの報(bào)道によると、同委はこの中國人総裁が「合弁企業(yè)を展開する段階で、合弁先の外國企業(yè)に『國家利益を売り渡した』疑い」で捜査しており、今後、この日系企業(yè)がどの程度、中國人総裁の規(guī)律違反と違法行為に関わったかどうかを中心に調(diào)べることにしているという。

この中國人総裁をよく知る香港の中國系企業(yè)幹部は「具體的な嫌疑はまだ捜査中だが、広東省の黨規(guī)律検査委が『國家利益を売り渡した』との表現(xiàn)を使っているだけに、下手をすれば、『國家機(jī)密漏洩罪』で起訴される可能性がある。そうなれば、日系企業(yè)側(cè)にも捜査の手が及ぶことも考えられる」と指摘する。

「中國では一般民衆(zhòng)が習(xí)近平指導(dǎo)部による腐敗一掃キャンペーンについて諸手をあげて歓迎しており、習(xí)近平主席自身も生半可なところで止めるわけにはいかない狀況だ。仮に外國人でも、不正の証拠が出てくれば、罰せざるを得ないだろう」。北京の中國共産黨幹部は本文冒頭の企業(yè)幹部と同様の見解を明らかにしており、日系企業(yè)もうかうかしていられない狀況だ。

◆筆者プロフィール：相馬勝

1956年、青森県生まれ。東京外國語大學(xué)中國學(xué)科卒業(yè)。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大學(xué)東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大學(xué)でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現(xiàn)在ジャーナリスト。

著書は「中國共産黨に消された人々」（小學(xué)館刊＝小學(xué)館ノンフィクション大賞優(yōu)秀賞受賞作品）、「中國軍300萬人次の戦爭(zhēng)」（講談社）、「ハーバード大學(xué)で日本はこう教えられている」（新潮社刊）など多數(shù)。