2015年3月8日、環(huán)球時(shí)報(bào)によると、中國(guó)財(cái)政部は5日、今年の中央?地方予算草案報(bào)告を提出した。これによると、中國(guó)の國(guó)防予算は今年、昨年比10．1％増の8868億9800萬元（約17兆1000億円）に達(dá)する。國(guó)防予算拡大は5年連続だが、増加率はここ5年で最低となった。この軍費(fèi)予算とりわけ増加分の使い道には大きな注目が集まっている。この問題をめぐって、複數(shù)の軍の専門家を取材した。

【その他の寫真】

▽軍內(nèi)の待遇が引き続き向上

國(guó)防費(fèi)用について最も権威的な紹介を行っているのは、2年に1度発行される「國(guó)防白書」である。これによると中國(guó)の國(guó)防予算は主に、「人員生活費(fèi)」「訓(xùn)練?維持費(fèi)」「裝備費(fèi)」の3つに分かれる。このうち「人員生活費(fèi)」は士官や文官、兵士、職員らの賃金?保険?食事?衣類?福祉など、「訓(xùn)練?維持費(fèi)」は部隊(duì)の訓(xùn)練や教育、施設(shè)の建設(shè)や維持、日常消費(fèi)など、「裝備費(fèi)」は武器裝備の研究?試験?調(diào)達(dá)?メンテナンス?輸送?保管などの費(fèi)用を指す。

中國(guó)國(guó)家安全フォーラムの彭光謙（ポン?グアンチエン）副秘書長(zhǎng)によると、國(guó)防予算の拡大はこの3つをバランスよく行うべきだが、重點(diǎn)となるのはやはり裝備費(fèi)だ。裝備費(fèi)を重點(diǎn)とするのはどの國(guó)も同じである。

▽演習(xí)の難度の高まりでコストも上昇

解放軍の実戦的な訓(xùn)練の実施という背景の下に、訓(xùn)練?維持のための支出が増加傾向に入っている。中國(guó)軍は2013年には40回の大型演習(xí)を行ったが、2014年には全軍と武裝警察部隊(duì)で合計(jì)200回余りの師団?旅団規(guī)模以上の実兵演習(xí)を行った。外國(guó)との二國(guó)間?多國(guó)間の軍事演習(xí)の回?cái)?shù)も増加している。二國(guó)間?多國(guó)間の共同演習(xí)訓(xùn)練は2013年の17回から2014年には31回に増えた?！附夥跑妶?bào)」によると、今年は、軍區(qū)を超えた基地化訓(xùn)練の規(guī)模や範(fàn)囲がさらに拡大され、レベルの向上もはかられる。演習(xí)の回?cái)?shù)や規(guī)模の拡大には堅(jiān)固な経済的土臺(tái)が必要で、國(guó)防費(fèi)用の支出もこれに応じて増えている。

▽裝備費(fèi)用の増加は各國(guó)共通

國(guó)防予算の3つの部分のうち、最も関心を集めているのは裝備費(fèi)用である。彭光謙氏は、裝備費(fèi)用の増加は各國(guó)共通の現(xiàn)象であり、今後も同じ傾向が続くと指摘する。周辺諸國(guó)のうち日本は、ステルス戦闘機(jī)「F-35ライトニング2」42機(jī)の購入を計(jì)畫している。フィリピンは、海軍フリゲートなどの武器裝備の発展に18億ドル（2200億円）の予算を計(jì)上している。インドネシアは、韓國(guó)製の潛水艦と米國(guó)製の攻撃ヘリコプター「アパッチ」を購入して島しょ付近に配備することを計(jì)畫している。

裝備の近代化が進(jìn)めばコストは高まる。航空機(jī)や艦艇、戦車を配備するには、數(shù)千萬元から數(shù)億元かかる。新式の艦艇や戦闘機(jī)の配備を進(jìn)めている中國(guó)はそのための経費(fèi)を必要としている。

▽國(guó)際的責(zé)任を擔(dān)うのにも軍事費(fèi)が必要

中國(guó)の國(guó)防予算の増加を國(guó)際社會(huì)がより客観的?理性的に見られるようになったのは、中國(guó)軍が近年、國(guó)際的な責(zé)任をより多く擔(dān)うようになったためである。國(guó)防費(fèi)はそのためにも不可欠となる。

中國(guó)軍は2008年から、國(guó)連の規(guī)定に基づき、アデン灣海域での船舶護(hù)衛(wèi)を日常的に行っている。この任務(wù)にあたった軍関係者も、船舶の護(hù)衛(wèi)には軍事費(fèi)の保障が必要だと指摘している。燃油は1トン平均7000元（約13萬5000円）。3、4カ月の護(hù)衛(wèi)任務(wù)には最低でも1000トンの燃油が必要で、燃油費(fèi)だけで700萬元（約1億3000萬円）から800萬元（約1億5000萬円）に達(dá)する。護(hù)衛(wèi)艦隊(duì)での長(zhǎng)期的なパトロールには、軍艦1隻だけでも年間平均3000萬元（約5億8000萬円）の燃油費(fèi)が必要となる。その他の物資や人員にもさらに費(fèi)用がかかる。軍事費(fèi)の引き上げは、中國(guó)が國(guó)際的な責(zé)任をより多く擔(dān)うようになったことに呼応するものだ。大國(guó)の責(zé)任を果たし、國(guó)際的な義務(wù)を負(fù)うには、近代的な軍備と先端技術(shù)が不可欠となる。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/MA?編集/武藤）