米関係筋によると、環(huán)太平洋連攜協(xié)定（TPP）の大筋合意にもかかわらず、米國(guó)議會(huì)での採(cǎi)択はオバマ大統(tǒng)領(lǐng)の任期中には困難で、2017年春以降になる見通しだ。日程上の制約に加え、大統(tǒng)領(lǐng)選挙の年に絡(luò)む政治的な要因も大きいためだ。

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米議會(huì)は、TPP協(xié)定について正式の報(bào)告を行政府から受けなければならないが、正確な品目や具體的な関稅率など多岐にわたる。さらに、貿(mào)易委員會(huì)からTPPによる損得勘定についての分析結(jié)果を聴取しなければならない。

米議會(huì)選挙後の日程を消化するにすぎないレームダックセッションに採(cǎi)択が行われることはほとんどないのが実情。米國(guó)では上院（議席の3分の1対象）、下院（全議席対象）とも、選挙は偶數(shù)年の11月に行われ、次期選挙は16年11月となるが、當(dāng)選した議員が登院して新議會(huì)が開かれるのは翌年の1月。それまでの期間、落選した議員を含む議會(huì)メンバーが、新たな法案?決議案などを?qū)徸hすることは回避される。

これに16年は4年に一度の大統(tǒng)領(lǐng)選挙が絡(luò)んでおり、選挙キャンペーン中は、自由貿(mào)易を促進(jìn)する政策より、保護(hù)主義的な大衆(zhòng)迎合政策が勢(shì)いを増す傾向にある。ヒラリー?クリントン氏をはじめ有力大統(tǒng)領(lǐng)候補(bǔ)の大半がTPP に反対か消極的論を展開しているのも、その表れ。民主黨、共和黨のいずれかが大統(tǒng)領(lǐng)になるにせよTPP承認(rèn)のハードルは高い。

TPPにはアジア太平洋地域の有力國(guó)である中國(guó)、韓國(guó)、インドネシアなどが関心を寄せている。TPPメンバー國(guó)のオーストラリア、ニュージーランド、カナダなども國(guó)內(nèi)に反対論がくすぶっている。スタート時(shí)期が大幅に遅れることにより中韓などの加盟へ、時(shí)間的な余裕が生まれるとの見方も出ている。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。