地球溫暖化がこのまま進(jìn)むと、ほぼ80年後の今世紀(jì)末までに海面上昇が8．9メートルにも達(dá)し、全世界で6億2700萬(wàn)人もの人々が生活する土地を失うことになり、中國(guó)は世界で最も多い1億4500萬(wàn)人が被害を受けることが分かった。香港の英字紙「サウスチャイナ?モーニング?ポスト」が報(bào)じた。

これは米國(guó)の非営利研究組織「クライメート?セントラル」の研究報(bào)告をもとにしたもので、溫室ガス排出量が今のペースで増えると、産業(yè)革命以降の気溫上昇が4度になるとの前提で計(jì)算。研究では海面上昇の予測(cè)データに地理情報(bào)、人口分布などを加え、海面上昇で住居を失うリスクのある人口を推計(jì)している。

中國(guó)は沿岸部の都市に人口が集中しているほか、高い産業(yè)分野も集中していることから、経済的にも最も被害が大きくなる。とくに香港、上海、天津に住む計(jì)4500萬(wàn)人の人々が生活することができなくなり、実質(zhì)的にこれら3都市の都市機(jī)能が失われると予測(cè)している。

日本は3400萬(wàn)人で、國(guó)別では6番目に多く、海面上昇のリスクが大きい國(guó)の一つとされた。このほか、米國(guó)は2500萬(wàn)人、フィリピンは2000萬(wàn)人、ブラジルが1900萬(wàn)人、エジプトは1600萬(wàn)人となっている。

しかし、研究では、溫暖化対策を進(jìn)めて、平均気溫の上昇を2度に抑えれば、4度上昇の場(chǎng)合と比べて、2億8千萬(wàn)人にまで減らすことができる」と指摘した。

これにより、中國(guó)では8100萬(wàn)人にまで被害を減らすことができるという。

また、日本の場(chǎng)合も1800萬(wàn)人に減ることになる。

いずれにしても、地球溫暖化の原因の一つは二酸化炭素の排出量と密接な関係があることが分かっており、中國(guó)の場(chǎng)合、2012年だけで約102萬(wàn)トンと100萬(wàn)トンの大臺(tái)を超えている。

このため、中國(guó)は世界最大の溫暖化ガス排出國(guó)で、習(xí)近平?中國(guó)國(guó)家主席は昨年11月の米中首脳會(huì)談で、「2030年ごろをピークに二酸化炭素（CO2）排出を減少させ、非化石燃料の発電比率を20％にする」と言明し、中國(guó)の溫暖化ガスの削減目標(biāo)を初めて公表し、米國(guó)とともに、溫暖化対策に力を入れる意向を示していた。

◆筆者プロフィール：相馬勝

1956年、青森県生まれ。東京外國(guó)語(yǔ)大學(xué)中國(guó)學(xué)科卒業(yè)。産経新聞外信部記者、次長(zhǎng)、香港支局長(zhǎng)、米ジョージワシントン大學(xué)東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大學(xué)でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現(xiàn)在ジャーナリスト。著書(shū)は「中國(guó)共産黨に消された人々」（小學(xué)館刊＝小學(xué)館ノンフィクション大賞優(yōu)秀賞受賞作品）、「中國(guó)軍300萬(wàn)人次の戦爭(zhēng)」（講談社）、「ハーバード大學(xué)で日本はこう教えられている」（新潮社刊）、「習(xí)近平の『反日計(jì)畫(huà)』―中國(guó)『機(jī)密文書(shū)』に記された危険な野望」（小學(xué)館刊）など多數(shù)。