2016年1月28日、甘利明経済財政?再生相が金銭授受疑惑の責(zé)任をとる形で辭任を表明。「日本経済はデフレ脫卻に向けた瀬戸際にある。重要法案の成立に向けた阻害要因は取り除いていかないといけない。閣僚の職を辭することを決斷した」と語った。

甘利大臣は環(huán)太平洋連攜協(xié)定（TPP）擔(dān)當(dāng)大臣として、15年10月20日、日本記者クラブでの記者會見で、「TPPは21世紀(jì)型の世界基準(zhǔn)となるべき共通ルールを作ることを目指すものだ」と述べ、高い水準(zhǔn)の貿(mào)易自由化を?qū)g現(xiàn)する意義を強調(diào)していた。

中國の加盟問題についても、進(jìn)出企業(yè)に対する要求を後から拡大するようなことのない「予見可能性が高い透明なルール」に合わせてもらうことが必要だ、と述べた?！缸杂?、民主、基本的な人権」がTPPの理念として謳われていることに対しては、「どこの國際機関でも觸れられていること」とした上で、「（TPPは）政治體制に関し言及しておらず、（共産黨一黨獨裁の國有企業(yè)中心體制の）ベトナムも入っている。フェアなルールが守られればいいという意味だ」と言明、條件を満たせば中國の加盟もあり得るとの見解を示した。

甘利大臣は15年11月、筆者にTPPの合意の意義について、「規(guī)模が世界最大級であること、それから、質(zhì)が世界最高レベルであること。その質(zhì)の意味は範(fàn)囲が広いこと。世界最大級、世界最高品質(zhì)の経済エリアができたということです。加えて、多くの國が參加を希望している」と語り、非常に大きな意義のある経済連攜協(xié)定が結(jié)ばれたと胸を張っていた。

また、「日本は最後のTPP參加國だったが、大筋合意になって、多くの參加國から感謝されている。アメリカという世界最大規(guī)模の國があって、あとは小さな國が並んでいた。大きな経済體の日本が入って、バランスがとれた。ルールで統(tǒng)一に行き著く過程で、伝統(tǒng)的なその國の政策を一挙に全くなしにはできないとか、手順を踏んでそこまで行かせるような手続が必要だ。日本はアメリカに対等に物を言い、対等に交渉し、経済小國の悩みも聞いてあげた」と語っていた。

さらに、「TPPはアベノミクスの大きな柱の一つ。日本経済活性化のキーワードである“消費と投資”が経済を牽引していければ、國內(nèi)総生産（GDP）600兆円達(dá)成もそう難しいことではない」と強調(diào)。その上で、人口減少に手をこまねいていれば1億人を切るような國になってしまう。TPPによって工業(yè)品関稅は全部ゼロになる。輸出先の知財のルールもちゃんと統(tǒng)一されて、模倣品、海賊版対策もきちんとできる。海外に進(jìn)出した場合の投資に対して、技術(shù)移転をせよとか、ローカルコンテンツを活用せよとか、といった要求も拒否できる」と強調(diào)した。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。