<米大統(tǒng)領(lǐng)選の行方>左右のポピュリズム対決を制するのは誰か、「女性初」実現(xiàn)の可能性は?―アメリカ政治研究の第一人者が分析

八牧浩行    2016年2月9日(火) 4時(shí)20分

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古矢旬北海商科大學(xué)教授(元東京大教授)が「米大統(tǒng)領(lǐng)選―米國(guó)のポピュリスト政治」をテーマに講演した。米國(guó)では格差が急拡大し、國(guó)民大衆(zhòng)が不満を募らせており、國(guó)が分?jǐn)啶丹欷皮い搿ⅳ确治??!缸笥窑违荪豫濂辚亥鄬潧Qと言われている」と指摘した。

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2016年2月8日、古矢旬?北海商科大學(xué)教授(元東京大教授)が「米大統(tǒng)領(lǐng)選―米國(guó)のポピュリスト政治」をテーマに日本記者クラブで講演した。米國(guó)では格差が急拡大し、國(guó)民大衆(zhòng)が不満を募らせており、國(guó)が分?jǐn)啶丹欷皮い?、と分析した上で、今回大統(tǒng)領(lǐng)選挙の構(gòu)図は「民主黨のサンダース氏と共和黨のトランプ氏による左右のポピュリズム(大衆(zhòng)主義)対決と言われている」と指摘。その上で、社會(huì)民主主義を掲げる民主黨?サンダース氏に注目していることを明らかにした。

その他の寫真

同教授は、米國(guó)の政治社會(huì)分析の第一人者で、『アメリカニズム―「普遍國(guó)家」のナショナリズム』『アメリカ―過去と現(xiàn)在の間』『ブッシュからオバマへ―アメリカ?変革のゆくえ』などの著書がある。発言要旨は次の通り。

2016年の大統(tǒng)領(lǐng)選挙の構(gòu)図は民主黨のサンダース氏と共和黨のトランプ氏によるが左右のポピュリズム対決と言われている。クルーズ氏はトランプ氏よりさらに過激で、白人のブルーカラー層に訴えている。レーガノミクス(レーガン政権の新自由主義経済政策)が主張したトリクルダウン(富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちるとする経済理論)も全く起きずに格差が拡大。民主黨支持層を中心に不満を募らせており、國(guó)が分?jǐn)啶丹欷皮い搿?/p>

ポピュリズムでは「敵探し」が頻繁に行われる。イスラム、移民に対する攻撃は代表的なもので、社會(huì)の不安定性や社會(huì)組織の「解體」などを背景としている。

ポピュリスト言説は一定の説得力を発揮するが、政治的には限界もあり、米國(guó)の歴史を見ても、マッカーシズム(1950年代にアメリカ合衆(zhòng)國(guó)で発生した反共産主義に基づく政治社會(huì)運(yùn)動(dòng))などは短期間で潰(つい)えた。ただマッカーシズムは共和黨右派に引き継がれ、適正な手続きの軽視、市民的自由の蹂躙、反エリート主義、反知性主義、陰謀論、反共主義、反リベラリズム、政府が市場(chǎng)経済に積極的に関與することへの嫌悪―などの特徴がある。トランプ、クルーズ候補(bǔ)の主張に近い。

一方で「80年代以降の格差拡大社會(huì)をどう理解するか」が大統(tǒng)領(lǐng)選で問われている。沒落する人民=中産階級(jí)による新たな人種主義も勃興。スケープゴートとして移民、中東難民などがターゲットになった?社會(huì)病理現(xiàn)象が?「9.11」(米國(guó)同時(shí)テロ)以降顕著になった。ここでもトランプ、クルーズ候補(bǔ)が代弁する形だ。

階級(jí)社會(huì)の克服を目指す社會(huì)民主主義言説を民主黨?サンダース氏が代弁、若年層を中心に人気を得ている。社會(huì)民主主義は資本主義と議會(huì)制民主主義を受け入れ、これまでになおざりにされてきた國(guó)民大衆(zhòng)という大規(guī)模社會(huì)層の利益を守っていこうというもので、これまでの米國(guó)にはなかった動(dòng)きとして、注目に値する。

ポピュリズムを克服するための課題として、(1)米國(guó)の內(nèi)外に敵を仮想することなしに、多様な人民を民主的な參加へと動(dòng)員することは可能か、(2)既存の民主政治の濫用や失敗をネガティブに突き回すだけでなく、より多様で寛容的かつ平等な社會(huì)関係を、社會(huì)の末端から小規(guī)模な協(xié)同作業(yè)を積み重ねていくことによって実現(xiàn)しうるか―などが挙げられる。

正統(tǒng)ではないトランプ氏は大統(tǒng)領(lǐng)になれないだろう。ヒラリー?クリントン氏はかつての光り輝く存在感がやや薄れつつある。オバマ大統(tǒng)領(lǐng)の「黒人初」に続いて「女性初」を?qū)g現(xiàn)するか注目している。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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