2016年2月16日、來日中のビショップ豪外相は日本記者クラブで記者會見した。中國による南シナ海の島埋め立てを巡る問題などについて、「領(lǐng)有権問題には（特定の）立場をとらない」「日中はどちらも重要であり、優(yōu)劣をつけることはしない」などと指摘した上で、「豪州は『航行の自由』を標(biāo)榜しており、國際法に基づいて平和裏に解決することを求めたい」と語った。ビショップ外相はこの後北京を訪問、玉毅外相らと會談する予定で、その際、「施設(shè)は軍事化しない」との習(xí)近平國家主席の表明について詳しくただす方針という。さらに、「特に中國が指摘している『施設(shè)を公共財として（どの國も）アクセスできるようにする』という見解について詳しく確認(rèn)するつもりだ」と述べた。同外相の発言要旨は次の通り。

ターンブル豪首相は昨年12月に日本を訪問し安倍首相と包括的パートナーシップ協(xié)定について再確認(rèn)した。豪州は同様の包括的パートナーシップ協(xié)定を中國との間でも結(jié)んでいる。同首相は5月にも中國を訪問し、同協(xié)定を再確認(rèn)する予定だ。

豪州にとって、日中両國はどちらも重要であり、優(yōu)劣をつけることはしない。包括的パートナーシップ協(xié)定は中國との間でも結(jié)んでおり、雙方と同じようにやっていくということだ。

日中両國をはじめとする近隣國と友好な関係を深化し拡大していきたい。豪州は（中立的な）いい位置につけており、北アジアで錯綜する利害を調(diào)整して、すべての國と友好的かつ建設(shè)的な関係を確立していきたい。

中國による南シナ海の島を巡る問題は、習(xí)近平國家主席がワシントンで「施設(shè)は軍事化しない」と話した點について、これから中國を訪問した際に詳しく聞きたい。特に中國が指摘している「公共財にアクセスできるようにする」という見解について詳しく確認(rèn)するつもりだ。

わが國は領(lǐng)有権問題には（特定の）立場をとらない。フィリピンは國際仲裁裁判所に提訴しており、平和裏に解決してほしいと考えている?！负叫肖巫杂伞工驑?biāo)榜しており、國際法に基づいて解決することを希望する。

北朝鮮の核開発は絶対に受け入れられず、強く糾弾したい。オーストラリアはすべての制裁を?qū)g行しており、さらなる追加制裁も検討している。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。