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中國(guó)國(guó)防大學(xué)の特別研究チームが尖閣諸島の「奪回作戦」をシミュレーションし、「日米合同軍は強(qiáng)力であり、作戦の成功は困難」と結(jié)論付け、「中國(guó)軍が敗北すれば、共産黨政権が転覆されかねない」と予測(cè)した。寫真は北京で行われた軍事演習(xí)(15年9月3日=筆者撮影)。
中國(guó)國(guó)防大學(xué)の特別研究チームが沖縄県尖閣諸島の「奪回作戦」をシミュレーションした結(jié)果、「日米合同軍は強(qiáng)力であり、奪回作戦の成功は難しい」と結(jié)論付けたうえで、「中國(guó)軍が敗北すれば、民衆(zhòng)の不満が高まり共産黨政権が転覆されかねない」と予測(cè)した秘密報(bào)告を習(xí)近平指導(dǎo)部に提出していたことが分かった。軍內(nèi)では南シナ海問(wèn)題や尖閣問(wèn)題などで日米同盟に対する強(qiáng)硬論が強(qiáng)まっているが、報(bào)告書は軍內(nèi)強(qiáng)硬派をけん制する狙いがあるとみられる。
このところ、尖閣諸島の周辺海域に中國(guó)の艦船が毎日のように出沒(méi)しているほか、他の日本の排他的経済水域(EEZ)內(nèi)で日中両國(guó)間の取り決めに反した中國(guó)海洋調(diào)査船による調(diào)査活動(dòng)も活発化している。これは昨年すでに22回もあり、一昨年の2倍を超えた。2011年には8回、2012年は3回、2013年7回、2014年は9回と推移し、昨年は初めて2桁臺(tái)に乗った。その活動(dòng)區(qū)域の多くは東シナ海となっている。
これらは科學(xué)調(diào)査とみなされているが、その一方で軍事的な動(dòng)機(jī)が背景にあるとみられる動(dòng)きも出ている。それが中國(guó)のIT企業(yè)大手「騰訊(テンセント)」が作成した中國(guó)人民解放軍による尖閣諸島奪還作戦の3Dアニメ動(dòng)畫だ。これはユーチューブで公開され、昨年9月の時(shí)點(diǎn)で100萬(wàn)回も再生されている。
この動(dòng)畫は「3D模擬奇島戦役」とのタイトルで、「20××年、某軍事同盟が國(guó)際法を無(wú)視して海洋での紛爭(zhēng)を引き起こし、綿密に計(jì)畫された奇襲作戦によって、いくつかの人民解放軍基地が攻撃された」場(chǎng)面から始まる。
中國(guó)軍はこの報(bào)復(fù)として、沖縄の米軍基地とみられる軍事基地に中國(guó)の弾道ミサイルを撃ち込み、中國(guó)軍戦闘機(jī)が攻撃を加えたあと、中國(guó)軍の揚(yáng)陸部隊(duì)が上陸を開始し、敵軍隊(duì)を壊滅し、敵の軍事基地に五星紅旗が翻るという単純なストーリーだ。一見たわいもない內(nèi)容だが、実はこのような中國(guó)軍による短期集中攻撃作戦は米軍などの戦略家らの間でまことしやかに想定されており、単なる夢(mèng)物語(yǔ)でない。
特に、この動(dòng)畫がネット上に現(xiàn)れた9月というのは、それ以降、日本の集団的自衛(wèi)権の行使を可能にする安全保障法案が國(guó)會(huì)で審議されていた時(shí)期であり、中國(guó)軍內(nèi)で日本や米國(guó)に対する強(qiáng)い反発が生まれていたことは容易に想像できる。
しかし、このようななかで、習(xí)近平にとって困った問(wèn)題が起きた。それは、尖閣奪回を狙った動(dòng)畫によって、軍內(nèi)の保守強(qiáng)硬派が勢(shì)いづいたことだ。
「奪還作戦」の內(nèi)容に関しては、このような時(shí)期に軍內(nèi)で秘密裏に配布された。習(xí)近平主席が同大トップの劉亜州?同大政治委員(上將)に報(bào)告を命じたもので、劉氏は同大の教授や研究員ら軍事作戦や対日、対米問(wèn)題の専門家を中心に研究チームを発足させ、ほぼ1年間かけて報(bào)告をまとめている。
それによると、中國(guó)軍が艦船を尖閣諸島に派遣した場(chǎng)合、尖閣周辺海域を監(jiān)視している海上保安庁の艦船に発見され、海からの上陸作戦は難しい。また、空から戦闘機(jī)などで侵入しても航空自衛(wèi)隊(duì)?wèi)殛L機(jī)による緊急発進(jìn)(スクランブル)の対象になり、尖閣諸島への接近は困難と分析。
このため、中國(guó)軍が尖閣諸島に近づくには、航空母艦艦隊(duì)や揚(yáng)陸部隊(duì)、潛水艦部隊(duì)、さらに空軍部隊(duì)など陸??杖姾贤未蟛筷?duì)による出動(dòng)が不可欠だが、日米合同部隊(duì)による尖閣諸島周辺海域の防衛(wèi)體制を崩すには、中國(guó)大陸からのミサイル攻撃が必要であり、その場(chǎng)合、「両者の総力戦となり、戦闘が長(zhǎng)期化することは必至」との結(jié)論を?qū)Г訾筏皮い搿?/p>
報(bào)告では「戦闘の結(jié)果、雙方に多大な犠牲を出すことが予想されるが、膠著狀態(tài)に陥った場(chǎng)合、中國(guó)內(nèi)の不満分子が暗躍すること考えられ、體制維持が困難になる可能性も出てくる」と強(qiáng)い危機(jī)感を表明している。
「中國(guó)ではネット上で尖閣諸島奪還作戦の動(dòng)畫が出回り、百萬(wàn)回以上も再生されなど、日米同盟への反発が強(qiáng)いが、この報(bào)告書によって、多大な犠牲が出ることを指導(dǎo)部に認(rèn)識(shí)させることで軍內(nèi)強(qiáng)硬派の意識(shí)の転換を狙っているようだ」と同筋は指摘する。
◆筆者プロフィール:相馬勝
1956年、青森県生まれ。東京外國(guó)語(yǔ)大學(xué)中國(guó)學(xué)科卒業(yè)。産経新聞外信部記者、次長(zhǎng)、香港支局長(zhǎng)、米ジョージワシントン大學(xué)東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大學(xué)でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現(xiàn)在ジャーナリスト。著書は「中國(guó)共産黨に消された人々」(小學(xué)館刊=小學(xué)館ノンフィクション大賞優(yōu)秀賞受賞作品)、「中國(guó)軍300萬(wàn)人次の戦爭(zhēng)」(講談社)、「ハーバード大學(xué)で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習(xí)近平の『反日計(jì)畫』―中國(guó)『機(jī)密文書』に記された危険な野望」(小學(xué)館刊)など多數(shù)。
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