2016年3月3日、斉魯晩報(bào)によると、山東省泰安市東平県で交通事故の加害者が通行人を裝って事故現(xiàn)場(chǎng)から立ち去った。

中國(guó)では、「倒れている人を助けるべきか」という日本では信じられないようなテーマが議論される。被害者が助け起こしてくれた人を加害者だと主張し、慰謝料をだまし取ろうという詐欺が頻繁に起きているからだ。そのため、倒れている人を助けるときにはまず攜帯電話(huà)で撮影して、自分が加害者ではないという証拠を殘したり、自分で転倒してしまった人が通行人に「詐欺ではありません！自分で倒れました！」とアピールしなければ助けてもらえないといった、なんとも世知辛い社會(huì)になっている。

そうした中で、今度は加害者が人助けを裝うという事件が起き、さらに人々を混亂させている。2日午後1時(shí)過(guò)ぎ、県內(nèi)の路上で三輪自転車(chē)に乗っていた老人が地面に転倒する事故が起きた。救急隊(duì)員が現(xiàn)場(chǎng)に駆け付けると、1人の女性が倒れた老人を抱え、出血した頭部にティッシュペーパーを當(dāng)てて止血を試みていた。女性は救急隊(duì)員が來(lái)ると、何も言わずにスクーターに乗って現(xiàn)場(chǎng)を離れた。救急隊(duì)員や周?chē)欷稳摔?、心?yōu)しい通行人が手當(dāng)てしてくれたのだろうと思い、多くは聞かなかった。

ところが、その後の警察の調(diào)べで、三輪自転車(chē)に接觸された跡があることがわかり、現(xiàn)場(chǎng)にはシルバーの破片が落ちていた。警察が女性を探し出して話(huà)を聞くと、女性は當(dāng)初、「お年寄りが倒れているところにたまたま通りかかって、親切心から助け起こした」「現(xiàn)場(chǎng)に落ちていたのはシルバーの破片だが、自分のスクーターはピンクだ」などと主張した。しかし、さらに深く話(huà)を聞いていると、自分が事故を起こしたと認(rèn)めた。女性はスクーターで走行中にポケットの攜帯電話(huà)が鳴ったことに気を取られ、前方の三輪自転車(chē)に接觸。真実が発覚するのを恐れ、現(xiàn)場(chǎng)から立ち去った後に事故を起こしたスクーターを親戚が乗っているピンクのスクーターと交換したという。なお、被害者の老人は死亡が確認(rèn)された。（翻訳?編集/北田）