中國人民解放軍、35年までに「アジア太平洋での優(yōu)位」目指す=海?空?宇宙で米國に対抗も、「世界一」は狙わず―ボーン?上田記者賞受賞者

八牧浩行    2016年3月23日(水) 4時20分

拡大

「ボーン?上田記念國際記者賞」を受賞した塩沢英一?共同通信社外信部次長が記念講演。中國が海、空、宇宙各分野で積極的に軍事力を強化している実態(tài)を示した上で、「35年までにアジア太平洋地域での優(yōu)位確?!工蚰恐袱筏皮い?、と指摘した。

2016年3月18日、國際報道で優(yōu)れた業(yè)績を殘したジャーナリストに贈られる「ボーン?上田記念國際記者賞」(新聞通信調(diào)査會)の2015年度受賞者である塩沢英一?共同通信社外信部次長が、「中國が進める軍事改革?積極防御とは何か」と題して、日本記者クラブで記念講演した。中國人民解放軍が、海、空、宇宙各分野で積極的に軍事力を強化している実態(tài)を指摘?!?020年までにアジアで優(yōu)位な地位を確立」「35年までにアジア太平洋地域での大きな優(yōu)位を確?!埂?9年までには世界の平和維持に大きな影響力を持つ」―という3段階プロセスを展開していると強調(diào)した。

塩沢氏は計約8年に及ぶ北京での特派員経験で培った人脈を基に、情報統(tǒng)制の厳しい中國の軍事動向を丹念に追い続け、13年11月には中國軍が東シナ海上空に防空識別圏の設定を検討していることを、中國政府の発表に先駆けて報じた。講演での発言要旨は次の通り。

宇宙分野で中國は世界で先頭グループにあり、米國に対抗。2010年と13年にミサイル迎撃実験を成功させている。ブースト(発射)、中間、最終の3段階防衛(wèi)をすべて構(gòu)築しているのは米中両國だけだ。

従來、海洋を重視してこなかったが、2012年に海軍の「強軍戦略」で、海軍の役割として、東経165度以西、南緯35度以北の海域で「國家利益を効果的に守る」と規(guī)定された。(1)2020年までにアジアで優(yōu)位な地位を確立、(2)35年までにアジア太平洋地域での大きな優(yōu)位を確保、(3)49年までには「世界の平和維持に大きな影響力」を持つ―という3段階プロセスを展開している。

空軍についても、2015年の『空軍戦略』報告で、航空圏の確保に向け、偵察力や攻撃力を西太平洋まで拡大。新型の戦略爆撃機、高高度防衛(wèi)ミサイル、高速空中発射巡航ミサイル、大型輸送機、飛行船などの「戦略裝備」により米軍の介入を阻止することを狙っている。東シナ海上空の防空識別圏では、空軍內(nèi)や海軍と連攜強化を図る。

南シナ海では、7カ所を埋め立て滑走路を造成、レーダー施設や西沙?永興島にはミサイルを配備し軍事拠點化している。南シナ海でも防空識別圏設置の動きもある。

中國は既成の米國主導の秩序に強い不満を抱いているが、同國には課題が山積しており、米國を倒して世界一になろうとは考えていない。米中両國は爭わず共存共栄の道を探ることになろう。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業(yè)務提攜

Record Chinaへの業(yè)務提攜に関するお問い合わせはこちら

業(yè)務提攜