日本で「子どもの貧困」が深刻化し、教育格差、貧困の連鎖が広がっている。厚生労働省によると、最低限度の生活を保てないとされる「貧困ライン」以下で暮らす18歳未満の子供の割合「子どもの貧困率」は16．3%。生活保護(hù)を受けている、もしくは年収が生活保護(hù)費(fèi)とかわらない低所得の家庭で育つ子どもが、6人に1人いる計(jì)算だ。先進(jìn)國(guó)の中では突出して高く、特にひとり親の世帯では相対的貧困率が5割以上に達(dá)している。

こうした中、地域の子どもたちを見守り、「食」や「學(xué)び」を支えるネットワークづくりが進(jìn)行中だ。その一つが「地域を変える。子どもが変わる。未來を変える」をモットーに、「子ども食堂」などを運(yùn)営するNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」（東京都）だ。2012年6月に「全ての子どもがおとなになることにワクワクしてほしい」という願(yuàn)いを込めて、地域住民や弁護(hù)士、大學(xué)教授ら80人以上がメンバーとなって発足した。

現(xiàn)在豊島區(qū)に3カ所ある「子ども食堂」の開催場(chǎng)所は、ボランティアの家庭やお寺の施設(shè)。子どもは無料、大人は300円で、月に2回、栄養(yǎng)バランスを考えたメニューの夕食を提供している。利用しているのは、共働きで食事の支度をする余裕のない家庭や、経済的に苦しいシングルマザーの子どもなど様々。食材のほとんどは寄付でまかなわれ、支援メンバーも全員ボランティアだ。

子ども食堂は一家団欒のような暖かさを味わえると好評(píng)で、子どもだけでなく母親たちも利用する。また、親の帰りが遅い子どもたちのための「夜の児童館」も開設(shè)。みんなででワイワイガヤガヤ夕飯を食べた後、大學(xué)生と一緒に宿題をしたり遊んだり、楽しいひと時(shí)を過ごす。

貧困家庭の子どもに學(xué)びの場(chǎng)を保障する「無料學(xué)習(xí)支援」も、同ネットワークの重要な活動(dòng)だ。學(xué)習(xí)を支援する學(xué)生や地域住民との交流を通して、保護(hù)者とつながり、生活支援へと広げていく。進(jìn)路や將來のことなど困ったときには相談に乗る。外國(guó)籍の子どもへの日本語(yǔ)教育も始めている。

さらに、妊娠や出産の段階から、地域のお母さんを訪ねケアする「ホームスタート」制度もスタート。切れ目のないサポートが可能となり、育児ストレスや虐待を防止できるという。

地域には不登校、虐待、外國(guó)籍、障害など、さまざまな困難を抱えた子どもたちがいる。栗林さんは「親の貧困によって、クラブ活動(dòng)を諦めたり大學(xué)に進(jìn)學(xué)できなかったりして多くのチャンス失う。大人になった時(shí)にまた貧困家庭をつくってしまい『負(fù)の連鎖』が生まれる」と懸念、「子どもたちが環(huán)境に左右されることなく、自分らしい人生を歩んでほしい」と熱望している。

子ども食堂活動(dòng)は全國(guó)に拡大し、首都圏だけでも30カ所に達(dá)している。日本列島を縦斷する全國(guó)規(guī)模の子ども食堂ネットワークがつくられ、今年1月には「子ども食堂サミット」も開催された。かつては地域の皆で子どもたちを育てた。信頼できる大人や若者に支援されれば、子どもの人生が大きく変わる。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。