2016年3月25日、中國(guó)で汚職摘発の勢(shì)いが止まらない。習(xí)近平共産黨総書記が主導(dǎo)する「虎もハエもたたく」運(yùn)動(dòng)の成果で、指導(dǎo)部は綱紀(jì)粛正、國(guó)有企業(yè)改革、政敵排除の「一石三鳥」の効果を狙っている。しかし、腐敗の実態(tài)があまりにもあからさまになっては、民衆(zhòng)の不満に火を付けかねない。その一方で、手を緩めれば反発を招く?！肝ｊ摛寿€け」でもある。

中國(guó)メディアなどによると、中國(guó)最高人民検察院の曹建明検察長(zhǎng)（検事総長(zhǎng)）は13日、全國(guó)人民代表大會(huì)（全人代）で活動(dòng)報(bào)告を行い、全國(guó)の検察機(jī)関が15年に収賄や橫領(lǐng)などの汚職で摘発した公務(wù)員が5萬(wàn)4249人に上ったと公表した。

さらに、中國(guó)共産黨系の環(huán)球時(shí)報(bào)（電子版）は「15年に中央?地方政府の官僚約30萬(wàn)人を汚職や収賄など『重大な黨規(guī)律違反の疑い』で処分した」と報(bào)道。內(nèi)訳は「軽度の黨規(guī)律違反」が約20萬(wàn)人、「重度の処分」が約8萬(wàn)2000人で、黨籍剝奪や実刑判決などの処分は1567人に上ったという。

摘発強(qiáng)化は、中國(guó)の人気歴史小説「三國(guó)志演義」にも“飛び火”。中國(guó)人民解放軍機(jī)関紙の解放軍報(bào)は、この中に登場(chǎng)する劉備、関羽、張飛の絆を「小さなサークルを重視する姿勢(shì)が及ぼした害は大きかった」「サークル內(nèi)の利益を重視するあまり、汚職や贈(zèng)収賄を招く結(jié)果となっている」と批判した。

汚職事件の大規(guī)?；怩r明になった。新京報(bào)によると、胡錦濤政権時(shí)代の最高指導(dǎo)部の黨政治局常務(wù)委員で15年6月に無期懲役判決が出た周永康氏は、長(zhǎng)らく石油産業(yè)の中心人物だった立場(chǎng)を利用して、油田?ガス田の開発をめぐり、開発権を民間企業(yè)に安く払い下げる見返りに、7億6000萬(wàn)元（約140億円）も得ていた。

賄賂の収受や蓄財(cái)の手口も巧妙化。京華時(shí)報(bào)は公務(wù)員になって10年たつという匿名希望の情報(bào)提供者からの「職場(chǎng)や自宅は監(jiān)視の目があるため、人気のない場(chǎng)所で落ち合う。雙方が同時(shí)に現(xiàn)れることはせず、賄賂を渡す方が車に賄賂を置きそのまま立ち去り、後に來た方が車の中に置かれた賄賂を受け取るという方法も用いられている」との話を紹介している。

環(huán)球網(wǎng)も「IT技術(shù)を駆使した金融サービス、いわゆる『フィンテック』の普及によって、現(xiàn)金よりもさらに秘匿性の高い送金サービスが次々と開発されている」と指摘?！?jìng)蚊谧蚴工盲克徒稹ⅴ博`ムのバーチャルコインでの受け渡し、海外口座への移動(dòng)などさまざまな手口があり、専門家は『ほとんど追跡不可能だ」と頭を抱えている』と伝えた。

今年1月、甘利明経済再生擔(dān)當(dāng)相が「100萬(wàn)円の政治獻(xiàn)金を受け取ったことや秘書が300萬(wàn)円を受け取り個(gè)人的に使用したことを認(rèn)め、辭任を表明した」と中國(guó)で報(bào)じられると、ネットユーザーからは「これを中國(guó)で適用したら、中國(guó)は瞬時(shí)に無政府狀態(tài)になる」「これは地方の小役人にも笑われる額だな」などのコメントが相次いだ。

それだけ汚職がまん延して庶民の怒りが高まっていることの表れでもあり、いったん走り出した「摘発」の車をどう制御していくのか。中國(guó)指導(dǎo)部は難しいかじ取りを迫られている。（編集/日向）