Record China 2016年3月27日(日) 14時(shí)30分
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話題の米ハリウッド映畫(huà)『オデッセイ』を見(jiàn)ていて突然「中國(guó)國(guó)家航天局」が出てきたのには驚いた。しかも、窮地に陥ったNASAを支援する救世主としての登場(chǎng)だった。中國(guó)の存在感は、現(xiàn)実の世界同様、映畫(huà)の世界でも確実に高まっている。寫(xiě)真は同映畫(huà)のパンフレット。
話題の米ハリウッド映畫(huà)『オデッセイ』を見(jiàn)ていて突然「中國(guó)國(guó)家航天局」(CNSA)が出てきたのには驚いた。しかも、窮地に陥った米航空宇宙局(NASA)を支援する救世主としての登場(chǎng)だった。3年前のヒット作『ゼロ?グラビテ?!护扦庥钪妞巳·隁垽丹欷骏楗ぅⅴ蟛┦浚ē幞钎%?エンジニア)が中國(guó)の保有する宇宙ステーション「天宮」にたどり著き、最後は中國(guó)の有人宇宙船「神舟」で地球帰還を果たした。中國(guó)の存在感は、現(xiàn)実の世界同様、映畫(huà)の世界でも確実に高まっている。
舞臺(tái)は2040年頃の火星。人類(lèi)による3度目の有人火星探査ミッション「アレス3」は火星で活動(dòng)を始めて18日目に、猛烈な砂嵐に襲われ、ルイス船長(zhǎng)(女性)は船外活動(dòng)を中止し、船內(nèi)への避難を指示。しかし全6人のクルーのうち、植物學(xué)者でメカニカル?エンジニアのマーク?ワトニー(マット?デイモン)が折れた通信アンテナの直撃を受け、吹き飛ばされる。必死の捜索を行ったものの、発見(jiàn)できなかった。ルイス船長(zhǎng)は「ワトニーは死亡した」と最終的に判斷。そのまま火星にとどまっていると、宇宙船ヘルメス號(hào)の船體が倒壊する恐れがあるため、地球への帰還の途に就いた。ところが、ワトニーは奇跡的に生きていた。計(jì)畫(huà)によると、次の探査機(jī)が火星にやってくるのは4年後??茖W(xué)知識(shí)とポジティブ思考によるワトニーの生き殘りを懸けた獨(dú)りぼっちの闘いが始まる―。
「ワトニー死亡」の公表後、火星の衛(wèi)星畫(huà)像を調(diào)べていたNASAの職員は彼の生存に気付き、火星に食料を送るための補(bǔ)給機(jī)の準(zhǔn)備を開(kāi)始する。しかし、時(shí)間との闘いを強(qiáng)いられたNASAの救出計(jì)畫(huà)は、食料補(bǔ)給船の打ち上げ失敗でとん挫。NASAは救出手段を失う。そこに登場(chǎng)するのが打ち上げ失敗をテレビで見(jiàn)ていたCNSAの局長(zhǎng)だ?!袱胜讥ⅴ幞辚悉铯欷铯欷酥г蚯螭幛胜い韦??」とつぶやく。
中國(guó)はちょうどその時(shí)、極秘に太陽(yáng)探査衛(wèi)星を打ち上げるために強(qiáng)力なブースター(補(bǔ)助推進(jìn)裝置)付きロケットの開(kāi)発に成功したところで、そのブースターを使えば、補(bǔ)給物資の火星への供給は可能だった。しかし、そのことはNASAなどには知らされていなかった。CNSA局長(zhǎng)はNASA長(zhǎng)官にブースター提供を申し入れ、NASAはそれを受け入れる。それが決め手となり、ワトニーは救出に向かったヘルメス號(hào)と合流、地球への奇跡の帰還を達(dá)成する。
中國(guó)はブースターをあえて提供することで、米國(guó)に公然と貸しを作り、中國(guó)の宇宙航空技術(shù)の高さを世界にアピールできた。支援ロケット発射からワトニー地球生還までは手に汗握るシーンの連続で、必死に字幕を追ったが、內(nèi)容をすぐには理解できなかった。あとで考えて見(jiàn)ると、中國(guó)によるブースター提供交渉の裏では米中の大いなる駆け引きが展開(kāi)されていたようだ。中國(guó)は見(jiàn)返りに、將來(lái)のNASAの火星ミッション(アレス5)のクルーに中國(guó)人宇宙飛行士を乗り込ませる條件をしっかりNASAにのませていた。中國(guó)のオファーは単なる助け船ではなかった。
中國(guó)にNASAを助けられるだけの力があったのは確かだ。しかし、その役目が日本の宇宙航空研究開(kāi)発機(jī)構(gòu)(JAXA)に回ってきていてもおかしくなかったのではないか。米中は宇宙ではまだ敵対的な関係のはずである。それにもかかわらず、あの場(chǎng)面で中國(guó)が救世主の役割を演じたのには少しばかり違和感を覚えたのは私だけだろうか。
そう思わせるのは、最近のハリウッド映畫(huà)における不自然なまでに露骨な「中國(guó)ヨイショ」傾向だ?!亥讥?グラビテ?!护庵袊?guó)は米國(guó)の味方、ロシアは悪役として描かれ、中國(guó)製の宇宙船が大活躍した。中國(guó)は既に日本を抜いて世界第2位の映畫(huà)市場(chǎng)にのし上がっており、ハリウッドには中國(guó)との共同製作や中國(guó)人俳優(yōu)の起用などで中國(guó)傾斜が目立つ。中國(guó)の不動(dòng)産王が今年初め、『ジュラシック?ワールド』などのヒット作を製作した米大手映畫(huà)製作會(huì)社レジェンダリー?エンターテインメントを約4000億円で買(mǎi)収した??证椁襻?、中國(guó)傾斜が強(qiáng)まるのは確実だろう。
救世主?中國(guó)の登場(chǎng)は原作(アンディ?ウィアーのオンライン小説『The Martian』邦題『火星の人』)の內(nèi)容に沿ったもので、あの時(shí)期、あのタイミングで補(bǔ)給船を打ち上げる手段を持っている國(guó)として中國(guó)が選ばれたことに異論はない。それなのに違和感がなかなか消えないのは日本人としてのひがみ根性かもしれない。(編集委員?長(zhǎng)澤孝昭)
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