2016年3月29日、自民黨の山崎拓元副総裁?防衛(wèi)庁長官が安保法施行を受けて、日本記者クラブで會見した。「積極的平和主義」の名のもと、自衛(wèi)隊(duì)を海外に派兵し、軍事力で世界の平和を構(gòu)築しようとするのは賢明ではない、と指摘。日本にとっては「日米同盟」と「日中協(xié)商」が基軸となるとして、日米中による平和共存“トライアングル”を追求すべきだと訴えた。発言要旨は次の通り。

安保法が施行されたが、「積極的平和主義」の名のもと、自衛(wèi)隊(duì)を海外に派兵し、軍事力で世界の平和を構(gòu)築しようとするのは賢明ではない。防衛(wèi)費(fèi)が増え、初めて5兆円を突破した。米艦を防衛(wèi)することは、防衛(wèi)政策上取れないし、取るべきではない。

米國が本気で中國とコトを構(gòu)える気はないが、巻き込まれれば日中戦爭にもなりかねない。（武力行使に）慎重であるべきで、（事前に）最大限の外交努力を払うべきである。米國も「世界の警察官」を続けられるか疑問である。

海外派兵により自衛(wèi)隊(duì)員に犠牲者が出ないように最大限努力すべきだ。憲法上の制約もあって戦後70年間、そのような（戦死者を出す）ことはなかったが、現(xiàn)政権で初めてそのような事態(tài)が生じれば、政権を失うことになる。

日本、米國、中國による平和共存“トライアングル”を追求すべきである。日本にとっては「日米同盟」と「日中協(xié)商」が基軸となる。日中間には問題があるが、日中は経済的に結(jié)びついており、おかしくなればアベノミクスは行き詰まる。

米大統(tǒng)領(lǐng)選での共和黨有力候補(bǔ)のトランプ氏が在日米軍撤退などに言及したが、外交?安保は無知蒙昧（もうまい）の類いではないか。米國は大統(tǒng)領(lǐng)によってスタッフが総入れ替えになるので、（政策方針に）大きな変化が生じる。當(dāng)選しないことを祈っているし、信じている。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。