2013年4月22日、國連開発計畫（UNDP）アジア太平洋局長のハオリヤン?シュウ國連事務(wù)次長補(bǔ)は日本記者クラブで會見し、中國主導(dǎo)のアジアインフラ投資銀行（AIIB）について「透明性や社會的環(huán)境についても最高の基準(zhǔn)が約束されている」と指摘。UNDPとしても大規(guī)模再生エネルギー開発などで協(xié)力していく方針を明らかにした。

シュウ氏は中國出身で、上海?同済大學(xué)で學(xué)士號、米國スティーブンス工科大學(xué)、コロンビア大で修士號をそれぞれ取得。1994年から國連勤務(wù)。國連カザフスタン常駐調(diào)整官、UNDPパキスタン事務(wù)所長などを務(wù)めた。発言要旨は次の通り。

アジア太平洋地域は発展途上にあり、國內(nèi)総生産（GDP）の世界全體に占める割合は、2013年の30％から2013年には30％に拡大した?！笜O度の貧困者」の割り合いも、同期間に11億人から3億4000萬人に激減した。しかし、清潔な飲料水を確保できない人は約3億人おり、電気のない生活を強(qiáng)いられている人も5億人以上に達(dá)する。

アジアインフラ投資銀行（AIIB）は、當(dāng)初透明性や社會環(huán)境に対する配慮などへの適合性に関する疑問の聲があったが、それら不安に対する答えはもう出て（解消されて）いる。中國政府の様々な表明やそれぞれの加盟國の狀況をみると、（その點(diǎn)は）確認(rèn)されており、透明性や社會的環(huán)境についても最高の基準(zhǔn)が約束されている。発足時の発表文書や、金立群AIIB総裁の発言を聴いても確認(rèn)できる。最近ワシントンで世界銀行のトップレベルの人たちと會ったが、世銀スタッフがAIIBにかなり関與しているということだった。システムなど世銀のものが使われている。

発展著しいアジア太平洋地域は巨額のインフラ投資資金を必要としている。資金拠出にはAIIBが投入されれば資金を拠出することになる。アジア地域AIIBとADBが共同で資金を供與するという発表もあり、方向は正しい。

私はAIIB発足前に金総裁と會い、UNDP?AIIB間の相互協(xié)力について話し合った。特にアジア太平洋地域では、気候変動による海面上昇の影響を受ける「島しょ國」が多い。インフラ開発、大規(guī)模再生エネルギープロジェクトに効率的に融資できるか協(xié)議した。非効率を避けるため、UNDPの全面的なサポートを要望していた。同プロジェクトは多くの國で経験があるので、我々がサポートすることによって乗り越えることは可能だ。(八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。