<中國は今?。緞簝P爭議が年間1萬件以上、政府が補助金支給―「ゾンビ企業(yè)」しぶとく生き殘る

Record China    2016年4月24日(日) 7時0分

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中國ではゾンビ企業(yè)が労働爭議の中心になっています」  こう語るのは香港に拠點を置く非政府機関(NGO)で、中國本土の労働運動の調(diào)査機関「中國労工通信(CLB)」代表の韓東方氏(53)だ。寫真は黒竜江省の炭鉱労働者のデモ。

「中國ではゾンビ企業(yè)が労働爭議の中心になっています」

 こう語るのは香港に拠點を置く非政府機関(NGO)で、中國本土の労働運動の調(diào)査機関「中國労工通信(CLB)」代表の韓東方氏(53)だ。

 

韓代表は1963年生まれの53歳。もともと北京市の鉄道労働者だったが、1989年春の民主化要求デモで、學(xué)生らの「北京市大學(xué)自治連合會」と共闘するため「北京労働者自治連合會」を結(jié)成。1949年の新中國建國後、労働者による自発的な団體は同連合會が初めてだっただけに、ポーランドの自主労組「連帯」の創(chuàng)始者であるレフ?ワレサ氏(元大統(tǒng)領(lǐng))になぞらえられ、「中國のレフ?ワレサ」と大きな反響を呼んだ。

 しかし、1989年6月4日の天安門事件後、當局の指名手配を受け逮捕、投獄され、獄中で肺結(jié)核を患い、治療のため、釈放され米國で療養(yǎng)。肺結(jié)核が完治後の93年8月、中國広東省に密入國し逮捕されたが、當時は英國領(lǐng)だった香港に追放され、そのまま香港にとどまり、97年には香港の市民権を取得している。

 韓代表は香港でCLBを創(chuàng)設(shè)し、中國內(nèi)でのかつての人脈を活用して労働者ネットワークを構(gòu)築し、情報を収集。自らが立ち上げた中國の労働運動専門サイト「中國労工通信」で、中國の労働者のデモやストライキに関する情報を逐一伝えており、その情報の正確さには定評がある。

 韓氏によると、最近の最も大きなデモは黒竜江省雙鴨山市の國有炭鉱「雙鴨山砿業(yè)集団」の労働者とその家族ら數(shù)萬人による「給料未払いデモ」だ。

 同集団は2014年から給料の未払いが発生。今年3月までの半年間は完全に支払いがストップ。すでに倒産していてもおかしくないのだが、國有企業(yè)ということもあり、地元政府が補助金を支給し、何とか存続している狀態(tài)だ。

 

赤字垂れ流しで、利益も生まない企業(yè)のことを中國では「ゾンビ企業(yè)」と呼んでいる。ゾンビとは死體がよみがえった幽霊で、香港映畫で有名なキョンシーを指す。ゾンビ企業(yè)も「亡霊のような企業(yè)」で、韓氏によると、その典型が同集団だ。

 雙鴨山市では昨年來、デモが多発している。このため、3月に北京で開催中だった全國人民代表大會で、記者が黒竜江省の陸昊省長に質(zhì)問したが、陸氏は「給料の未払いなど一銭もない」と言い放ったのだ。

 この発言がネット上で伝えられると、同集団の労働者らの怒りが爆発?!戈戧护?、ぬけぬけとでたらめを言うな」「共産黨は我々の金を返せ」などとの橫斷幕を掲げた數(shù)萬人の労働者らが大規(guī)模なデモに打って出て警官隊と衝突。事態(tài)を重く見た黨中央が地元政府に指示して、一時金として2カ月分の給料を支払うことで労働者側(cè)と合意し、いまは平穏を取り戻している。

 中國政府の統(tǒng)計では昨年1月から9月までで1萬1007件の労働爭議が中國全土で起きており、韓氏の指摘する通り、その大半は同集団のようなゾンビ企業(yè)が舞臺になっている。

 とはいえ、倒産させれば、多くの失業(yè)者が出て大きな騒動に発展することは明らかなだけに、當局が一時金を支払うことで、ゾンビ企業(yè)はしぶとく生き延びていくという悪循環(huán)が続いているのである。

◆筆者プロフィール:相馬勝

1956年、青森県生まれ。東京外國語大學(xué)中國學(xué)科卒業(yè)。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大學(xué)東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大學(xué)でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現(xiàn)在ジャーナリスト。著書は「中國共産黨に消された人々」(小學(xué)館刊=小學(xué)館ノンフィクション大賞優(yōu)秀賞受賞作品)、「中國軍300萬人次の戦爭」(講談社)、「ハーバード大學(xué)で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習(xí)近平の『反日計畫』―中國『機密文書』に記された危険な野望」(小學(xué)館刊)など多數(shù)。

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