八牧浩行 2016年5月13日(金) 10時40分
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12日、米國の現(xiàn)代政治に詳しい渡辺靖慶応大教授が日本記者クラブで會見し、「米國は既成の政治家に対し怒りを抱いている」と指摘。アウトサイダー的なトランプ候補はプアホワイト(貧困黒人層)を中心に大きな支持を得ており勢いが継続する、と強調(diào)した。
2016年5月12日、米國の現(xiàn)代政治に詳しい渡辺靖慶応大教授が日本記者クラブで會見し、「米國では政治に対する國民の信頼感が大幅に後退、既成の政治家に対し怒りを抱いている」と指摘。アウトサイダー的なトランプ大統(tǒng)領(lǐng)候補はプアホワイトを中心に大きな支持を得ており勢いが継続すると強調(diào)した。
またトランプ氏について、(1)巨萬の富を保有しており、利益団體の影響を受けない、(2)テレビ番組の司會者だったので話題をつくるのがうまく、トランプがテレビ畫面上で話題にならない日はない、(3)米國民は強いリーダーを求めている―などの理由から、本選でも有利になり得るという。
また渡辺教授は、最近米國民の間で中央政治に対する「不安と不信」が高まっていると指摘。最近の世論調(diào)査によると、正しい方向に向かっていると見る人は25%にすぎず、かつて2000年代の50%から半減した。ワシントンの政治を「信頼している」が、20%と1960年代の78%から激減。中産階級のウエイトが縮小し、格差が急速に拡大している。國民の多くはワシントンの既成の政治家に対し怒りを抱いているという。このため有権者は「トランプのメッセージに共鳴、ブームは今回限りではなくしばらく続く」と見る。
またトランプ氏が大統(tǒng)領(lǐng)になれば、安全保障など対日政策は激変し、TPP(環(huán)太平洋連攜協(xié)定)は白紙となる可能性が大きいと予想する。民主黨ヒラリー?クリントン候補も「反対」に転じており、いずれにせよ、TPPは大幅な後退となるのは必至で、白紙に戻される確率が高いという。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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