2016年5月20日、中國共産黨の「負(fù)の歴史」とされる「文化大革命」（文革）の発動(dòng)から、16日で50年。格差社會(huì)が広がる中、皆が平等に貧しかった當(dāng)時(shí)を懐かしむ聲は國內(nèi)に少なくない。共産黨機(jī)関誌?人民日?qǐng)?bào)は17日付で、文革を改めて全面否定する論評(píng)を掲載。文革の時(shí)代への郷愁が庶民の不満と重なり、反政府の動(dòng)きと結(jié)び付くことに警戒感を示した。

文革が発動(dòng)されたのは、1966年5月16日に開かれた中國共産黨政治局拡大會(huì)議?！?．16通知」では「ブルジョア反動(dòng)思想の批判」などが呼び掛けられ、指導(dǎo)機(jī)関として「中央文化革命小組」が組織された。思想運(yùn)動(dòng)の體裁をとっていたが、実際は1950年代終わりから60年代初めまでの「大躍進(jìn)政策」の失敗を批判され、國家主席の座を降りた毛沢東黨主席が権力奪還を狙って仕掛けたものだった。

毛主席は「司令部を砲撃せよ」と指示。10代の少年少女らの「紅衛(wèi)兵」を動(dòng)員して、「資本主義の道を歩む実権派」と目された劉少奇國家主席やトウ小平総書記らを打倒した。紅衛(wèi)兵は黨の要人だけでなく、知識(shí)人らも攻撃して多數(shù)を死に追いやり、文化遺産を破壊。中國全土が狂気に包まれた。

毛主席への個(gè)人崇拝も強(qiáng)まり、赤い表紙の「毛沢東語録」は國民の必?cái)y書となった。清國最後の皇帝?愛新覚羅溥儀の生涯を描いた映畫「ラストエンペラー」にも、「造反有理」「革命無罪」を叫ぶ紅衛(wèi)兵が実権派とされた人たちを糾弾しながら、街を練り歩く場(chǎng)面が登場(chǎng)する。この當(dāng)時(shí)、後に國家主席となる習(xí)近平氏も父親の習(xí)仲勲?元副首相の失腳に伴い、北京から陝西省に下放された。

その後、71年9月、毛主席の腹心だった林彪國防相がクーデターに失敗して逃亡中にモンゴルで墜落死した事件などを経て、文革は徐々に収束に向かった。毛主席は76年9月に死去、翌10月、華國鋒首相が毛主席の妻?江青女史ら「四人組」を逮捕して事実上、終結(jié)した。共産黨は77年8月の11回大會(huì)で終結(jié)を宣言。81年6月には文革を全面否定する「歴史決議」を採択した。10年に及んだ文革の犠牲者は1000萬人以上ともいわれる。

香港メディアによると、文革を主導(dǎo)した中央文化革命小組の最後の生存者だった戚本禹氏がこのほど、85歳で病沒。文革は過去のものになりつつあるが、人民日?qǐng)?bào)は「文革のような間違いの再演を絶対に許してはならない」との論評(píng)で、歴史決議が「人民と歴史の検証を経て揺るぎない権威性を備えている」と強(qiáng)調(diào)?！肝母铯螝s史と教訓(xùn)を肝に銘じ、黨の文革についての結(jié)論を支持する」よう求めた。

中國専門家の1人は「年若い紅衛(wèi)兵などを扇動(dòng)して政府要人を倒させたのが文革の真髄。これはボトムアップの力を持っている。若者が自由自在に壁新聞を貼ったりして、思いっきり政府批判をしたのが文革だ」と指摘。

毛主席の「政府を人民に返せ」「人民の最大の権利は、國家を管理することだ」との言葉を紹介した上で、「これほど人民を引きつける言葉があるだろうか?，F(xiàn)在の政府に失望している人民の一群は、この言葉をもって文革を禮賛している」とも分析している。（編集/日向）