安倍首相は中國南京で獻花を、韓國従軍慰安婦への直接謝罪も必要=次は中韓との和解が急務―『オバマ大統(tǒng)領がヒロシマに獻花する日』著者

八牧浩行    2016年5月22日(日) 7時0分

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松尾文夫?元共同通信ワシントン支局長が講演し、「日本が率先して韓國、中國など和解することが急務である」と強調した。その上で、安倍晉三首相は甚大な被害を與えた中國の南京や重慶を訪れ、獻花するとともに、韓國の従軍慰安婦に直接謝罪すべきだと訴えた。

オバマ米大統(tǒng)領の広島訪問を前に、『オバマ大統(tǒng)領がヒロシマに獻花する日』を7年前に刊行した松尾文夫?元共同通信ワシントン支局長が日本記者クラブで講演した。戦爭で亡くなった人たちのために、お互いに祈るという鎮(zhèn)魂の儀式を行うべきだとして、同大統(tǒng)領の広島訪問を評価?!溉毡兢氏趣筏祈n國、中國など和解することが急務であり、日本外交のチャンスでもある」と強調した。その上で、安倍晉三首相は甚大な被害を與えた中國の南京や重慶を訪れ、獻花するとともに、韓國の従軍慰安婦に直接謝罪すべきだと訴えた。松尾氏は共同通信で論説委員なども務め、2002年からフリージャーナリスト。発言要旨は次の通り。

日本と米國は目に見える形での和解を果たしていない。戦爭で亡くなった人たちのために、お互いに祈るという鎮(zhèn)魂の儀式を行っていないからだ。第2次大戦を戦った米英とドイツが、1995年に獨ドレスデンで鎮(zhèn)魂の儀式を共同で行っている様子を出張先のワシントンのテレビで観て強い衝撃を受けた。ドレスデンは大戦中、連合軍の夜間無差別爆撃を受け、市民ら3萬5千人が亡くなった地??找u50年を機に、敵國同士だった政府と軍の代表者が並んで戦沒者を追悼し和解の成立を宣言する姿は脳裏に焼き付いた。

疎開先の福井で空襲を生き延びた人間として、何とか日米の間でも「ドレスデンの和解」ができないか。いつの日にか、米國の大統(tǒng)領が広島を、日本の首相が真珠灣をそれぞれ訪ね、鎮(zhèn)魂の花を捧げられないか考えた。

2005年の戦後60年の夏、私は「ブッシュ大統(tǒng)領(當時)に広島の原爆死沒者慰霊碑に花束を手向けてもらおう」という提案を「中央公論」と米國の経済紙「ウォールストリート?ジャーナル」に寄稿。2009年に『オバマ大統(tǒng)領がヒロシマに獻花する日』を出版して呼びかけた。

オバマ氏には、ぜひ?guī)趰uで包括的な演説をしてほしい?!负摔胜澜纭工蛟Vえた2009年のプラハ演説の総括は當然にしても、もう一歩踏み込み、依然として完全なものになっていない東アジアの和解に、米國として貢獻する決意を示すものであってほしい。

韓國ではオバマ広島訪問について「日本が加害者という立場を覆い隠す結果につながる可能性がある」という警戒論も出ている。私が日米で提案したときも、米國のアジア系の學者が「一瞬でも日本人が被害者の顔をするのは許せない」と真顔で私に語ったこともある。安倍晉三首相にとって、「広島の花束」に「真珠灣の花束」でこたえることは、今も東アジア情勢の根っこに殘る日米間の「トゲ」を取り除くために、大きなチャンスとなる。

日本が広島にオバマ大統(tǒng)領招き「被害者の顔」をすることに対し、太平洋戦爭で日本軍に侵略された國々は納得していない。日本が率先して韓國、中國など和解することが急務であり、安倍外交のチャンスでもある。安倍首相は甚大な被害を與えた中國の南京や重慶を訪れ、獻花すべきだ。韓國にいる元従軍慰安婦の方々にも直接會って謝罪することも必要だ。それで遺恨がすぐに消えるわけではないが、未來に向けた大きな一歩となる。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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