八牧浩行 2016年6月7日(火) 5時(shí)40分
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リオデジャネイロ?オリンピック(8月5日開會(huì)式)まで2カ月。ところがブラジルは経済危機(jī)、感染癥「ジカ熱」の発生、現(xiàn)職のルセフ大統(tǒng)領(lǐng)の弾劾法廷開設(shè)と暫定政権設(shè)置など異常事態(tài)に見舞われている。ブラジル政治経済に詳しい専門家に聞いた。
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2016年6月6日、リオデジャネイロ?オリンピック?パラリンピック(8月5日五輪開會(huì)式、9月7日パラリンピック)まで2カ月。ところがブラジルは経済危機(jī)、感染癥「ジカ熱」の発生、現(xiàn)職のルセフ大統(tǒng)領(lǐng)の弾劾法廷開設(shè)と暫定政権設(shè)置など異常事態(tài)に見舞われている。ブラジル事情に詳しい堀坂浩太郎上智大學(xué)名譽(yù)教授が、「リオ五輪を控えどこへいくブラジル?大統(tǒng)領(lǐng)弾劾裁判に発展した政治経済情勢(shì)」と題して、このほど日本記者クラブで講演した。ブラジルの政治経済狀況は短期的には最悪の狀況にあるものの、中間層の拡大や國(guó)民參加型の政治、経済自由主義化の道を歩んでおり、「長(zhǎng)期的に見れば良い方向に向かっている」と指摘。また「ブラジルは多民族國(guó)家であり、リオ五輪はふさわしいイベントになる」と期待を込めた。同教授は日本経済新聞社サンパウロ支局長(zhǎng)を務(wù)めた後、上智大で研究?教育に長(zhǎng)年攜わってきた。発言要旨は次の通り。
【その他の寫真】
感染癥「ジカ熱」の発生が懸念されたが、これから南半球は真冬に向かうのでそれほど心配していない。內(nèi)政的には、現(xiàn)職のルセフ大統(tǒng)領(lǐng)の弾劾法廷開設(shè)と暫定政権設(shè)置に発展するなど政治が大混亂、「それどころではない情勢(shì)」が続いている。秋の地方選挙に向けて選挙運(yùn)動(dòng)がオリンピック開催時(shí)期と重なる點(diǎn)も懸念材料だ。
さらに好調(diào)だった経済が悪化、2015年の國(guó)內(nèi)総生産(GDP)はマイナス3.8%に沈んだ。人口2億人のうち、失業(yè)者は1100萬人に達(dá)し、失業(yè)率は10%以上。しかもインフレ率は10.7とスタグフレーション(不況下の物価高)に陥っている。16年のGDPもマイナス3.5%と予測(cè)され、出口が見えない。
初の女性大統(tǒng)領(lǐng)として人気が高かったルセフ氏が14年の選挙で、僅差で勝利したものの、有権者の半分が反対票を入れた。その後與黨労働者黨の汚職発覚をきっかけに「ルセフ降ろし」旋風(fēng)が巻き起こった。同氏は弾劾法廷にかけられ、テメル副大統(tǒng)領(lǐng)(ブラジル民主運(yùn)動(dòng)黨)が大統(tǒng)領(lǐng)代行を務(wù)める暫定政権が発足した。5月に始まった弾劾法廷は最長(zhǎng)180日で、成立すればルセフ大統(tǒng)領(lǐng)が辭任、テメル副大統(tǒng)領(lǐng)が大統(tǒng)領(lǐng)に就任。否決されればルセフ氏が職場(chǎng)復(fù)帰する。ルセフ氏は徹底抗戦の構(gòu)えで激しい法廷闘爭(zhēng)が展開されている。テメル氏は弾劾成立後に本格政権を目指し、雙方が一歩も引かない狀況だ。
ブラジルは1980年代に軍政から脫卻し、中間層の拡大や國(guó)民參加型の政治、経済自由主義化の道を歩んできた。汚職は以前からあるが、法律で裁く意識(shí)が根付いてきた。市民社會(huì)も形成され、民主主義が根付き、軍事クーデターは考えにくい。短期的には混亂に陥っているが、長(zhǎng)期的に見れば良い方向に向かっている。
ブラジルが直面する課題として、(1)エリート層によるトップダウンの政治から國(guó)民參加の政治への移行、(2)貿(mào)易自由化、市場(chǎng)開放などにより國(guó)家主導(dǎo)の経済運(yùn)営委からの脫皮、(3)多様な國(guó)民の包摂、中間層の拡大、(4)市場(chǎng)、國(guó)家、市民社會(huì)の3つが相互に協(xié)同する多元主義的な経済社會(huì)の形成―などが挙げられる。
中南米地域で左派の退潮が言われるが、ブラジルの労働者黨政権は社會(huì)的な施策を進(jìn)めたのであって、ベネズエラやボリビアなどの社會(huì)主義を指向した國(guó)とは異なる。
ブラジルはリオ五輪でメダルの數(shù)で10位を、パラリンピックは5位を目標(biāo)としている。ブラジルは多民族國(guó)家であり、リオ五輪はふさわしいイベントになだろう。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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