2016年7月26日、レーガン政権で商務(wù)長(zhǎng)官特別補(bǔ)佐官として日米貿(mào)易交渉を擔(dān)當(dāng)した知日派の論客クライド?プレストウィッツ氏が、日米両超大國(guó)時(shí)代の到來(lái)を予見(jiàn)する著書(shū)『近未來(lái)シュミレーション2050―日本復(fù)活』について講演した?！溉毡兢盲欷皮い氍F(xiàn)在の狀況は大きく変化している」と指摘。日本は安全保障について「米國(guó)に無(wú)期限に守ってもらえるのか考えるべきだ」と問(wèn)題提起した。さらに「米國(guó)にとって中國(guó)は脅威ではない。尖閣諸島も米國(guó)にとって何の意味もない。日本をどうして守らなければならないかという考えが米國(guó)內(nèi)にはある」と言明。沖縄についても、激しい米軍基地反対運(yùn)動(dòng)を背景に獨(dú)立宣言をし、米國(guó)を追い出して中國(guó)に使用させる可能性を示した。

【その他の寫(xiě)真】

プレストウィッツ氏の発言要旨は次の通り。

1970年代の日本は今と全く違っていた。かつては勢(shì)いがあったが、今は停滯している。今後復(fù)活はあり得るかと自問(wèn)自答した結(jié)果、この本を書(shū)いた。日本に対し「革命を起こせ」と呼び掛けたものだ?！?050年の予測(cè)」というよりもパラダイス?シナリオとして描いた。34年後には「三菱がボーイングを買(mǎi)収」「日本だけが脳移植を可能にした」「世界各國(guó)から留學(xué)生が日本に殺到する」などバラ色の姿を打ち出したが、その実現(xiàn)の確率は低い。ただ日本は、明治維新、第2次大戦後と2回にわたり、「奇跡」を起こした。思い切って刷新すればできないことはない。　生まれ変わろうとすれば可能であり、実現(xiàn)するためには対応策を講じなければならない。

日本が置かれている現(xiàn)在の狀況は激変している。韓國(guó)の知人は中國(guó)を敵と見(jiàn)ておらず、同盟國(guó)として見(jiàn)ていると言っていた。中國(guó)と同盟を結(jié)ぶかもしれない。日本では大きな地震が頻発しており、アベノミクスも機(jī)能していない。世界経済が混亂している中で、金利がちょっと上がるだけで國(guó)債返済を通じて巨額の負(fù)擔(dān)が生じてしまう。

沖縄の人々は米軍基地に対し、絶対反対を叫んでおり、その矛先は米國(guó)と東京（日本政府）に向けられている。沖縄では中國(guó)マネーがたくさん流入し、大リゾートをつくっている。獨(dú)立運(yùn)動(dòng)も存在、獨(dú)立宣言をし米國(guó)を追い出し中國(guó)に使わせる可能性もある。あり得ないアイデアではなく、西太平洋は大変な狀況なので、様々なことが考えられている。沖縄のように中國(guó)本土に近いと、中國(guó)のミサイルからの防衛(wèi)は困難という認(rèn)識(shí)がワシントンで考えられている。米國(guó)は中國(guó)設(shè)定の第2列島線（伊豆諸島を起點(diǎn)に小笠原諸島、グアム?サイパン、パプアニューギニアに至るライン）は守るものの、第1列島線（九州を起點(diǎn)に沖縄、臺(tái)灣、フィリピン、ボルネオ島に至るライン）は守らないかもしれない。橫須賀基地がグアムや真珠灣に行ってしまう可能性もあり得る。

日本では悲観論が蔓延しているが、何とかしなければならないという危機(jī)感から、生まれ変われるチャンスがある。まず人口減少を反転することが重要な課題だ。向こう10年間で変革しないと遅きに失する。フランス、スイスは人口減少を反転させた。

さらに安全保障について米國(guó)に無(wú)期限に守ってもらえるかという點(diǎn)も考えるべきだ。米國(guó)にとって中國(guó)は脅威ではない。尖閣諸島も米國(guó)にとっては何の意味もない。日本をどうして守らなければならないのかという疑問(wèn)が米國(guó)內(nèi)にあり、重要な問(wèn)題だ。米國(guó)は歐州、中東から既に実質(zhì)的に撤退している。アジアへのリバランス（回帰）政策を取ると言っているが、これはTPP（環(huán)太平洋連攜協(xié)定）のことを指している。ただTPPは米國(guó)で批準(zhǔn)されないだろうが。米國(guó)に無(wú)期限に守ってもらうことは困難であり、韓國(guó)、ベトナム、フィリピン、インドとなどと、NATO（北大西洋條約機(jī)構(gòu)）のアジア?バージョンを作ることも選択肢になる。

中國(guó)が2050年に覇権を握るという予測(cè)が多いが、この見(jiàn)方は正しくない。その理由として（1）中國(guó)の數(shù)値統(tǒng)計(jì)が正しくない、（2）中國(guó)は日本と同様に高齢化し労働力人口が縮小する、（3）環(huán)境汚染が激しい、（4）かつての日本と同様にインフラ投資偏重で、債務(wù)が急増している―などを列挙できる。

日本では60年?70年代に経済成長(zhǎng)し、奇跡が生まれたが、80年以降構(gòu)造転換できなかった。しかし、今後諸課題を克服し、ITイノベーション?健康醫(yī)療?ナノテク?新エネルギー分野を中心とした経済大國(guó)に発展するのは可能だ。2050年には3度目の奇跡を起こし、「新型の超大國(guó)」として繁栄できるかもしれない。（八牧浩行）

＜プレストウィッツ著、小野智子訳『近未來(lái)シュミレーション2050―日本復(fù)活』（東洋経済新報(bào)社、1600円稅抜）＞

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見(jiàn)。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問(wèn)。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。