八牧浩行 2016年8月16日(火) 6時(shí)0分
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中國が8月に入り尖閣諸島周辺への公船派遣を常態(tài)化。南シナ海に続いて、海洋進(jìn)出を志向する習(xí)近平政権の意思の表れと見られる。中國は南シナ海の多くの海域で実効支配を強(qiáng)め、尖閣諸島を含む東シナ海にも権益を及ぼそうとしている。資料寫真。
中國が8月に入り尖閣諸島周辺への公船派遣を常態(tài)化。南シナ海に続いて、海洋進(jìn)出を志向する習(xí)近平政権の意思の表れと見られる。中國は南シナ海の多くの海域で実効支配を強(qiáng)め、尖閣諸島を含む東シナ海にも権益を及ぼそうとしている。
8月上旬には尖閣諸島沖の領(lǐng)海に、中國海警局の公船數(shù)隻が中國漁船230隻とともに侵入。1978年の中國領(lǐng)海法制定時(shí)以來の事態(tài)となった。漁の解禁と重なったとの見方もあるが、異常な數(shù)であり、中國當(dāng)局の意向が反映されていると見るのが自然だ。
中國が東シナ海の尖閣沖に公船を一挙に派遣してきたのは、何故か。かねて習(xí)主席は「國の核心的利益を犠牲にすることはない」と強(qiáng)調(diào)。尖閣諸島を南シナ海と並び、「核心的な利益」と位置付け、権益確保を絶対に放棄しないと內(nèi)外に誇示しようとしている。
習(xí)氏が中國共産黨総書記に就任したのは2012年11月の第18回黨大會(huì)。この場で「海洋権益保護(hù)の堅(jiān)持」が最重要國家戦略として掲げられた。中國は南シナ海で、ベトナムやフィリピンが領(lǐng)有権を主張する海域に公船を送り、南沙(スプラトリー)諸島では、7つの巖礁を埋め立て、滑走路など軍事転用もできる施設(shè)を建設(shè)している。
中國政府は13年に、漁業(yè)行政や國境警備、稅関など縦割りだった海上法執(zhí)行機(jī)関を中國海警局に統(tǒng)合。取り締まりや権益保護(hù)活動(dòng)を行うなど権限を強(qiáng)めてきた。今回の「大攻勢」には、習(xí)近平氏直屬の共産黨中央弁公庁が関わっているとの見方も否定できない。軍內(nèi)部に強(qiáng)硬論が臺(tái)頭しているとの情報(bào)もある。
尖閣諸島周辺で中國公船の動(dòng)きが活発化している背景にあるのは南シナ海問題。中國政府內(nèi)では、日本が直接當(dāng)事者ではない南シナ海問題で対中批判を続けることに、「域外の國が介入すべきではない」と猛反発。人民日報(bào)は「東シナ海と南シナ海で同時(shí)に腕力を振るうことで、中國は日本に知らしめる。中國には自國の権益を取り返す力がある」と主張した。南シナ海で世界各國の対中批判が集まるなか、國內(nèi)向けに強(qiáng)気の姿勢をとったと見られる。
日本が、伊勢志摩サミットの宣言に「中國」名指しを避けながらも南シナ海での海洋進(jìn)出を牽制する議長聲明に盛り込んだことも不満の一つ。その後も仲裁裁判結(jié)果の順守と中國へのけん制を、當(dāng)事國のフィリピンだけでなく多くの國に働きかけていることに中國は強(qiáng)く反発している。
スカボロー礁は2012年に、中國監(jiān)視船とフィリピン巡視船がにらみ合った末、中國が実効支配し、フィリピン漁船が近づけなくなった。中國による力の挑戦を受けている南シナ海、東シナ海の2つの海を結(jié)びつけ、國際社會(huì)にアピールする「陽動(dòng)作戦」と見ることもできる。
岸田外相は11日には南シナ海問題の當(dāng)事國であるフィリピンを訪問。ヤサイ外相に「両國は東シナ海と南シナ海で同じ経験を持つ」と働きかけ、ともに「領(lǐng)有権を主張するための力による行動(dòng)は國際法上容認(rèn)されない」との點(diǎn)で共通の認(rèn)識(shí)を持つに至った。
これに対し、中國はフィリピンと2國間協(xié)議による事態(tài)の打開を計(jì)畫。フィリピンのラモス元大統(tǒng)領(lǐng)と10、11日の両日、香港で中國の全國人民代表大會(huì)(全人代)外事委員會(huì)主任委員の傅瑩氏が會(huì)談し、中國とフィリピンの平和と協(xié)力について話し合った。會(huì)談後、中國外交部は「今回の交流は関係改善、対話の再開を後押しするものとなった」との談話を発表。會(huì)談でラモス氏はフィリピン政府が中國との協(xié)力に前向きであり、関係改善の機(jī)會(huì)を求めていると表明。中國政府との正式會(huì)談に意欲を示した。
9月初旬に中國?杭州でG20 (アジア太平洋首脳會(huì)議)が開催される?!赋¥似胶亭蔚坤蜃非螭筏皮い搿工妊预χ鞔哒?習(xí)氏が、オバマ米大統(tǒng)領(lǐng)や安倍晉三首相らとこれらの問題についてどう対応するか、注目されている。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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