<コラム>リオ五輪で「最も突出していた」のはどの國だったのか

如月隼人    2016年8月28日(日) 10時(shí)10分

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さて、さまざまな熱戦が繰り広げられたリオ五輪も現(xiàn)地時(shí)間21日に幕を閉じた。今回の五輪で日本選手団は過去最高の41個(gè)のメダルを獲得し、好成績に日本は何度も沸き返った。強(qiáng)く記憶に殘る五輪だったと言ってよいだろう。

さて、さまざまな熱戦が繰り広げられたリオ五輪も現(xiàn)地時(shí)間21日に幕を閉じた。今回の五輪で日本選手団は過去最高の41個(gè)のメダルを獲得した。金メダルは12個(gè)。リオ五輪に出場(chǎng)した國と地域のうちでは第6位だ。好成績に日本は何度も沸き返った。強(qiáng)く記憶に殘る五輪だったと言ってよいだろう。

金メダルの獲得數(shù)で10位までを並べれば、米國の46個(gè)(メダル総數(shù)は121個(gè)、以下同じ)、英國の27個(gè)(67個(gè))、中國の26個(gè)(70個(gè))、ロシアの19個(gè)(56個(gè))、ドイツの17個(gè)(42個(gè))、日本の12個(gè)(41個(gè))、フランスの10個(gè)(42個(gè))、韓國の9個(gè)(21個(gè))、イタリアの8個(gè)(28個(gè))、オーストラリアの8個(gè)(29個(gè))という順になる。

ところで考えてみれば、國が大きく人口が多ければ、メダル數(shù)が多くなるのは自然な成り行きのはずだ。もとより「メダル獲得數(shù)が多い大國」にケチをつけるつもりは毛頭ない。しかし、「小さな國の割に、優(yōu)秀な成績をおさめている國」というのは、メダル獲得総數(shù)とは別に評(píng)価してもよいのではないか。

考えてみれば、五輪に參加できるだけでも、その國のトップアスリートだ。そして、トップアスリートとは國民の中に孤立して存在するのではない?!袱沥绀盲趣郡筏胜喑潭取工稳摔?、「五輪代表を狙う」、「五輪に出場(chǎng)して優(yōu)勝を狙う」というレベルの選手まで、その國に幅広い競(jìng)技層があってこそ、世界に通用するトップアスリートが出てくるはずだ。

ということで、人口當(dāng)たりのメダル獲得層は、その國でスポーツがいかに普及しているか、愛されているかを示す、ひとつの目安ではないか。そう考えて、金メダル獲得數(shù)が4個(gè)以上の21カ國について、「人口1000萬人當(dāng)たり」のメダル獲得數(shù)を算出してみた。計(jì)算式は「(メダル數(shù)÷人口)×1000萬」だ。

第1位はジャマイカで、人口1000萬人當(dāng)たりの金メダルは21.85個(gè)。メダル合計(jì)でも40.06個(gè)でトップだ。以下、人口1000萬人當(dāng)たりの金メダル數(shù)の順に並べると、クロアチアの11.84個(gè)(メダル合計(jì)では23.67個(gè)、以下同じ)、ニュージーランドの8.70個(gè)(39.16個(gè))、ハンガリーの8.13個(gè)(15.24個(gè))、オランダの4.39個(gè)(11.22個(gè))、キューバの4.39個(gè)(9.66個(gè))、イタリアの3.36個(gè)(11.77個(gè))、英國の2.84個(gè)(7.04個(gè))、ウズベキスタンの1.88個(gè)(6.10個(gè))といった順になった。

ジャマイカが第1位というと「そりゃそうだ、ボルト選手がいるものな」との聲が聞こえてきそうだが、あながちそれだけではない。ボルト選手が獲得した金メダル3個(gè)を除外しても、人口1000萬人當(dāng)たりの金メダル獲得數(shù)は10.02個(gè)、メダル全體では29.13個(gè)と、第3位に踏みとどまるのだ。

つまりジャマイカという國は、極めてスポーツが盛んで、國民全體としてスポーツすることのすばらしさをよく知っている國と評(píng)価してよいだろう。

同じく人口當(dāng)たりのメダル獲得數(shù)が多いニュージーランドは、ラグビーの強(qiáng)豪國として知られるが、その他にもクリケット、ボート、ライフセービング、乗馬など、多くの國民が多様な競(jìng)技を楽しんでいるという。やはり、スポーツ愛好家の裾野が反映された數(shù)字であるようだ。

その他の上位陣には、歐州の國が多く入っていることが目立つ。やはり、広い意味で近代スポーツが成立した地域であるだけに、スポーツの伝統(tǒng)が根づく國が多いということか。

ちなみに、日本は人口1000萬人當(dāng)たりの金メダル獲得數(shù)が0.95個(gè)、メダル全體では3.23個(gè)だった。このあたりの數(shù)字を見ると、日本が五輪でさらに多くのメダルを獲得する余地は、まだありそうだ。

東アジアの國を見ると、人口1000萬人當(dāng)たりの金メダル獲得數(shù)は韓國が1.78個(gè)(メダル総數(shù)では4.15個(gè))、中國は0.19個(gè)(0.51個(gè))。さらに、金メダルが2個(gè)だった北朝鮮について試算してみると、金メダルでは0.80個(gè)、メダル全體では2.78個(gè)だった。

人口13億の中國が、人口1000萬人當(dāng)たりのメダル數(shù)に直せば極端に數(shù)が減ってしまうのは當(dāng)然なのだが、それにしても、スポーツ全般が國民に浸透しているというよりも、一部のエリート選手を國際競(jìng)技大會(huì)で優(yōu)勝を狙うよう育成している中國の現(xiàn)狀が見えてくる。

東アジアにおける韓國の同計(jì)算結(jié)果における「健闘ぶり」は、正直に言って、やや意外だった。國民全體におけるスポーツの普及の面で、かなりの成功を収めている可能性が高いと判じざるをえない。

逆に、「金メダリストが英雄扱いされ、高級(jí)マンションなども與えられる」などという話を聞く北朝鮮は、本來の身體的能力がさほど違うとは思えない韓國に差をつけられている。やはり、一部エリートを優(yōu)遇するだけでは、國全體としての力を発揮する上で、結(jié)果としては効率的ではないのかなどと、考え込んでしまった。(8月27日寄稿)

■筆者プロフィール:如月隼人

日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)したが、何を考えたか北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿ァH毡兢藨盲皮椁鲜长伽毪郡幛司幖浾撙蚣跇I(yè)とするようになり、ついのめりこむ?!钢袊慰諝荨工蛘i者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。

■筆者プロフィール:如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部基礎(chǔ)科學(xué)科卒。日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)し、その後は北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?!钢袊慰諝荨工蛘i者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結(jié)局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報(bào)を発信。

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