<コラム>日本から上海に戻ると、見知らぬ男性に部屋を乗っ取られていた

REDカワサキ    2016年9月6日(火) 7時50分

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8月29日、ビザ更新のため1カ月ほど帰國していた私が上海に戻ると、借りていたはずの部屋が、知らない男性に乗っ取られていた。寫真は上海の不動産屋。筆者撮影。

8月29日、ビザ更新のため1カ月ほど帰國していた私が上海に戻ると、借りていたはずの部屋が、知らない男性に乗っ取られていた。

どういうことか、家賃は3カ月分払っているはずなのに、なぜ赤の他人が私の部屋にいるのか。と大家に尋ねたところ、「お前の部屋の家賃は安過ぎる。だから又貸しした。ついでにお前が置いていった衣類や食料も売らせてもらった」と言う返事が屆いた。しかも、小さいことで怒るなよ、追い出せばいいんだろ、と逆に嫌味を言われる始末。現在私が住んでいるのは、中國ではよくある(でも違法)の「群租」というタイプのシェアハウス。3LDKのリビング部分にカーテンを付けただけの空間のため、風呂トイレはおろか、電気も自由に使えない。それで家賃は3000元(約4萬6000円)、そんなに安いか?現地給料と家賃の比率を考えるに、體感的にはむしろ高いくらいなのだが…。

そう思い、上海の不動産事情を調べてみると、8月26日に中國ポータルサイト大手、網易(ネットイース)でこんなニュースが配信されていた。

7月の中國全土の100地域において、上海市の家賃平均価格が前月の3位から2位にランクアップし、1平方メートルあたり月67.85元(約1038円)となったと発表している。(該當記事に1位は記載されていないが、中國メディアによると2016年2月時點で北京市の家賃相場が月69.27元(約1059円)とあるため、現狀も1位を堅持していると思われる)さらに上海市中心部になると価格が上がり、新靜安寺區(qū)が市內最高値の月102.32元(約1565円)、長寧區(qū)が続いて月93.73元(約1434円)と書かれていた。ちなみに私の部屋に関して、リビングの広さは約15平方メートル、そして長寧區(qū)に住んでいるため、93.73×15=1405元(約2萬1500円)となる。部屋の現狀を鑑みるに、3000元はやはりぼったくりだと言わざるを得ない。

また記事內では、上海市における7月期の家賃相場上昇の背景に、大學生及び新社會人の入學、入社シーズンによる需要が重なるため、とある。上海の一般的な不動産賃貸契約では、先払いで3カ月分の家賃、さらに押金(日本で言う敷金禮金)を、1カ月分あるいは2カ月分支払うのが通例とされており、田舎から上海に就職してきた若者が、金銭的に困窮し1年持たず実家へ帰るケースが後を絶たないという。手取り給與額が6000元?7000元(約9萬2000円?10萬7000円)程度の上海の若者は、私のように部屋をシェアしながら高騰する家賃に耐える、という選択肢しかないのが現狀だ。

8月30日現在、私は部屋に居座る又貸し相手を追い出し、大家に対し不在の間の1カ月分と、支払い済みの3カ月分の家賃代の返卻を求めているが、9月4日までに有効な回答は得られていない。

■筆者プロフィール:川崎健太郎

経歴:1988年、神奈川県川崎市生まれ。日本大學法學部新聞學科卒。富士見書房ファンタジア文庫編集部(現株式會社KADOKAWA)、時事通信社運動部を経て、2015年より一念発起し中國、上海市へ。中國語で挨拶もできない中で在駐日本人向け雑誌の編集、営業(yè)に攜わる。専門分野はアニメ漫畫等のサブカルチャーとスポーツ関係全般。

■筆者プロフィール:REDカワサキ

1988年、神奈川県川崎市生まれ。日本大學法學部新聞學科卒。富士見書房ファンタジア文庫編集部(現株式會社KADOKAWA)、時事通信社運動部を経て、2015年より一念発起し中國、上海市へ。中國語で挨拶もできない中で在駐日本人向け雑誌の編集、営業(yè)に攜わる。専門分野はアニメ漫畫等のサブカルチャーとスポーツ関係全般。

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