日中首脳會談、友好ムードを演出した理由?=東シナ海「??者B絡(luò)メカニズム」「ガス田共同開発」で一致―安倍?習氏の表情和らぐ

八牧浩行    2016年9月6日(火) 5時27分

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杭州で開かれた主要20カ國?地域(G20)首脳會議終了後に、安倍晉三首相と習近平國家主席の首脳會談が1年5カ月ぶりに開催された。安倍?習會談は3回目だが、これまでに比べ両首脳の表情も和らぎ、會談も友好的で成果も目立った。資料寫真。

2016年9月5日、杭州で開かれた主要20カ國?地域(G20)首脳會議終了後に、安倍晉三首相と習近平國家主席の首脳會談が1年5カ月ぶりに開催された。會談では対話と協(xié)議を通じて諸課題を解決していくことで合意、東シナ海での偶発的な衝突を防ぐための防衛(wèi)當局間の「??者B絡(luò)メカニズム」の早期運用開始で一致した。安倍?習會談は3回目だが、これまでの會談に比べ両首脳の表情も和らぎ、友好的で成果もあった。

習氏は會談の冒頭、日中関係について「一日も早く正常な発展の軌道に戻すよう努力しなければならない」と強調(diào)、関係改善への意欲を示した。安倍首相も「日中間に課題があるからこそ対話を積み重ね、『戦略的互恵関係』の考え方に立ち、大局的な観點から、安定的な友好関係を築いていきたい」と応じた。これらの冒頭発言は公開され、友好ムードを演出した格好。習主席としても、G20サミットのホストとして主要國首脳との會談を內(nèi)外にアピールしたいとの狙いがあったとみられる。

偶発的な衝突を防ぐための防衛(wèi)當局間の「??者B絡(luò)メカニズム」の早期運用開始は喫緊の課題だったが、これまで中國側(cè)の対応が鈍く、先送りされていた。東シナ海のガス田共同開発でも交渉再開に向け協(xié)議することになった。両首脳は今後「マイナスを減らしてプラスを増やして、対話を積み重ねること」を確認し合ったという。

一方、安倍首相が東シナ海での中國の挑発的な行動に遺憾の意を示したのに対し、習氏は「東シナ海の問題は対話を通じて適切に処理して行かなければならない」と応じた。安倍首相は會談後の記者會見で、「両國の間には困難な問題があるがゆえに首脳同士の率直な意見交換を行って改善を図ることが大事だ」と語った。

外交筋によると、これまでの首脳會談にない友好ムードになったのは、(1)安倍首相がG20會議で南シナ海問題への直接的な言及を避けたことを中國側(cè)が評価した(2)中國経済の再建?構(gòu)造改革を推進している習主席としても、日本企業(yè)の協(xié)力を得たい事情があった―などのためとみられる。杭州は習主席が長年トップを務(wù)めた浙江省の州都。當時多くの日本企業(yè)を誘致し、経済的な繁栄につながった體験も影響していると見る向きもある。

安倍首相にとっても、アベノミクスを成功させるためにも、最大の貿(mào)易投資相手國である中國との関係改善が不可欠だったと言え、早期に谷內(nèi)正太郎國家安全保障局長を訪中させ、會談を模索していた。

9月下旬には、約230人の経済界大型訪中団が派遣されるほか、日中の有識者約200人が出席する「東京北京フォーラム」が、東京で開催される。日中関係打開への期待が広がっている。

このほか、11月にかけて、政財言論界から観光?學生交流まで多くの使節(jié)団が日中間を行き來する予定。この種の交流と対話の積み重ねが重要である。近接する2大経済大國である日中は「爭えば傷つき、和すれば利する」関係であり、「小異を捨てて大同につく」ことを優(yōu)先するべきであろう。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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