2016年9月16日、今年2回目、通算5回目の核実験を強(qiáng)行した北朝鮮。核弾頭搭載ミサイルの実戦配備に向けた開発も急いでいる。世界の憎まれっ子だが、後ろ盾の中國(guó)や対峙（たいじ）する韓國(guó)は北朝鮮の崩壊を歓迎できない事情をそれぞれ抱える。暴走する金正恩政権は、そんな中韓両國(guó)の足元を見透かしているようにも見える。

中國(guó)メディアによると、「崩壊したら困るはず」、中韓の足元見透かし？の張業(yè)遂?筆頭外務(wù)次官は核実験翌日の10日、北朝鮮の池在竜?駐中國(guó)大使を呼び、抗議した。國(guó)際社會(huì)の非難が強(qiáng)まる中、中國(guó)としても北朝鮮の暴走を座視しない姿勢(shì)を示したとみられる。

今後、國(guó)連安全保障理事會(huì)で追加制裁の協(xié)議が始まるが、中國(guó)が北朝鮮を決定的に追い込むような制裁強(qiáng)化に賛成するのは期待薄だ。例えば、北朝鮮が中國(guó)に依存する原油。表向きの輸出はゼロだが、韓國(guó)メディアによると、年間50萬(wàn)トン程度がパイプラインを通じて供給されているという。

中國(guó)にとって最悪のシナリオは、朝鮮半島が韓國(guó)主導(dǎo)で統(tǒng)一されて「緩衝國(guó)」を失い、鴨緑江を挾んで南側(cè)に米國(guó)の影響下にある國(guó)家が出現(xiàn)することだ。安全保障上の大きな脅威となる。

さらに、中朝國(guó)境地帯の中國(guó)側(cè)には約200萬(wàn)人の朝鮮族が居住?！附y(tǒng)一朝鮮」に帰屬意識(shí)を高め、チベットや新疆ウイグル自治區(qū)などのように民族問題に火が付く恐れもある。

韓國(guó)?中央日?qǐng)?bào)は米紙ニューヨーク?タイムズの報(bào)道を引用。米専門家の話として「中國(guó)は（強(qiáng)力な制裁がなされて）北朝鮮が崩壊することよりも（北朝鮮が）核兵器で武裝するほうを好む」との見方を紹介している。

一方の韓國(guó)。樸槿恵大統(tǒng)領(lǐng)は13日、「北朝鮮がわが國(guó)の領(lǐng)土に向けて核ミサイルを1発でも発射した場(chǎng)合、その瞬間、北朝鮮の政権を終わらせる覚悟で高度な応戦態(tài)勢(shì)を維持するよう願(yuàn)う」と言明。韓國(guó)軍當(dāng)局も北朝鮮が核使用の兆候を見せた場(chǎng)合は、指導(dǎo)部を直接攻撃する報(bào)復(fù)作戦をにおわせているが、北朝鮮崩壊後の「青寫真」は全く持ち合わせていない。

世界最貧國(guó)の一つでもある北朝鮮の人口は、韓國(guó)の半分の約2500萬(wàn)人。英國(guó)誌「エコノミスト」の試算によると、南北の統(tǒng)一にかかる費(fèi)用は「少なく見積もっても1兆ドル（約100兆円）」にも及ぶ。韓國(guó)の國(guó)內(nèi)総生産（GDP）の4分の3に相當(dāng)する金額だ。

韓國(guó)だけで負(fù)擔(dān)すれば、南北共倒れになりかねず、國(guó)際社會(huì)からの援助が頼みの綱だが、米國(guó)には第2次世界大戦後、歐州や日本の復(fù)興に膨大な援助をつぎ込んだ當(dāng)時(shí)のような余裕はない。日本に主導(dǎo)的な役割を期待すれば、歴史問題を背景に韓國(guó)內(nèi)で「朝鮮半島を再び日本の植民地にするのか」との反発を招くのは必至だ。

核?ミサイル開発に突き進(jìn)む北朝鮮の目標(biāo)は米國(guó)と平和條約を締結(jié)し、「金王朝」の存続を図ることにある。北朝鮮版の「國(guó)體護(hù)持」だ。そのためにはなりふり構(gòu)わない北朝鮮を中韓両國(guó)が本気で止めようとするなら、大きなリスクが伴うのは避けられない。（編集/日向）