2016年10月14日、今年のノーベル醫(yī)學(xué)?生理學(xué)賞の受賞者に、細(xì)胞が不要なたんぱく質(zhì)などを分解する「オートファジー」の仕組みの研究に取り組んできた東京工業(yè)大學(xué)の大隅良典栄譽(yù)教授が選ばれた。この受賞が、中國(guó)と韓國(guó)で大きな波紋を広げている。

日本人のノーベル賞受賞者は25人目。醫(yī)學(xué)?生理學(xué)賞の日本人の受賞は、昨年の大村智氏（北里大學(xué)特別栄譽(yù)教授）に続いて2年連続だ。日本は21世紀(jì)に入ってからは米國(guó)に次いで2番目に多くのノーベル賞を受賞している。一方、中國(guó)は昨年、屠ヨウヨウ氏が大村氏とともに同賞を受賞し、中國(guó)人として3人目のノーベル賞受賞者となった。韓國(guó)は2000年に平和賞を受賞した金大中（キム?デジュン）元大統(tǒng)領(lǐng)1人だ。

こうした現(xiàn)狀を踏まえ、中國(guó)と韓國(guó)では大隅氏の受賞をどのように伝え、日本との違いをどのようにとらえているのか。

中國(guó)?澎湃新聞は、北京大學(xué)の生物學(xué)者?饒毅（ラオ?イー）教授の談話を掲載。饒氏は「日本の研究は1980年代に相當(dāng)のレベルに達(dá)した。中國(guó)は前進(jìn)しているが、90年代の日本に追い付いていない」とし、日本との差は20年以上あると指摘した。具體的な日中の違いについて、10日付の科技日?qǐng)?bào)は、「日本は科學(xué)者主導(dǎo)でプロジェクトの方向性が決まるが、中國(guó)では政府機(jī)関が主導(dǎo)する」點(diǎn)を指摘した。研究の方向性は専門家である科學(xué)者に主導(dǎo)させ、政府はそれを踏まえてプロジェクトを行うか否かの判斷のみをすれば良いとの主張だ。

さらに、日本は70?80年代から長(zhǎng)期的に基礎(chǔ)研究に投資してきたことや、海外のハイレベル人材を受け入れるための環(huán)境整備を進(jìn)めたこと、日本人の勤勉さや信用を重んじる精神が高い研究成果を生み出す源になっていることなどが受賞者を多く排出している要因だと分析。一方で、中國(guó)の現(xiàn)狀については、「成果を挙げることを焦るあまり、捏造（ねつぞう）や盜用、誇張、権利爭(zhēng)いなどが起きており、科學(xué)者間での正常な學(xué)術(shù)交流と協(xié)力を妨げている」と批判した。

韓國(guó)ではどうか。3日付の聯(lián)合ニュースによると、韓國(guó)科學(xué)技術(shù)研究院（KIST）のリュ?フン兼任研究員ら専門家は、大隅氏の受賞を一様に「日本の長(zhǎng)年の基礎(chǔ)研究への投資が生んだ結(jié)果」と分析している。JTBCはその例として、文部科學(xué)省の「研究支援評(píng)価項(xiàng)目」には「進(jìn)捗度」が含まれ、同一テーマの研究で複數(shù)回申請(qǐng)しても進(jìn)捗があれば研究費(fèi)が支援されることを挙げている。このほか、「研究者たちの匠の精神」によるところが大きいという見方も出ている。

韓國(guó)がノーベル賞を受賞できない原因についての分析もある。6日付の韓國(guó)日?qǐng)?bào)は、「基礎(chǔ)科學(xué)研究をおろそかにする文化」「短期的な成果に偏った評(píng)価システム」を問(wèn)題點(diǎn)に挙げている。ソウル大行政大學(xué)院のクォン?ヒョクジュ教授は、「（韓國(guó)の）深い研究成果よりも職や肩書を見て評(píng)価する文化が障害になっている」とし、「韓國(guó)はいまだに外國(guó)の研究を紹介したり模倣したりする段階。今後はクリエーティブな研究を高く評(píng)価するような風(fēng)土が作られることが必要だ」と指摘した。このほか、韓國(guó)では科學(xué)と政治が近過(guò)ぎる點(diǎn)、國(guó)や企業(yè)からの支援が不十分だったり不安定だったりすることから、科學(xué)界の優(yōu)秀な人材が流出している點(diǎn)も指摘されている。

中國(guó)と韓國(guó)の分析は、共通するところが多い。日本人の受賞については共に長(zhǎng)期的な投資と日本人の精神が関係するとしている一方、自國(guó)で受賞者が出ない原因については、政治の関與や短期的な成果を重視する風(fēng)潮にあるとしている。今後はこうした分析を改善につなげられるかが両國(guó)にとって鍵となる。（編集/北田）