日本人女性はなぜ化粧にこだわるの?「男性のため」ではない理由―中國(guó)人學(xué)生

日本僑報(bào)社    2016年12月10日(土) 1時(shí)40分

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大連外國(guó)語大學(xué)の劉秋艶さんは、日本人の化粧に対する意識(shí)に感じるところがあったのか、作文に思いをつづっている。資料寫真。

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日本を訪れた中國(guó)人が驚くことの一つに、街中の日本人女性が年齢を問わず完璧な化粧をしていることがある。中國(guó)では中年以上の女性は化粧をすることはかなり稀で、個(gè)人差はあるが若者も日本人ほど頻繁に化粧はしない。大連外國(guó)語大學(xué)の劉秋艶さんは、日本人の化粧に対する意識(shí)に感じるところがあったのか、作文に次のようにつづっている。

その他の寫真

かつてNHKは「パウダールーム」というドキュメンタリーを放送したことがあります?!弗靴Ε扩`ルーム」とは、個(gè)別に仕切られたスペースを使用できる化粧室のことです。深夜まで営業(yè)しているこの部屋には、一日中絶え間なく女性たちが出入りします。化粧と生活が切り離せない日本人女性に比べ、中國(guó)人女性はあまり化粧に関心を持っていないのは事実でしょう。

中國(guó)には、古來より「女性は自分を好きになってくれる人のために自分を飾る」という言葉があります。化粧に工夫を凝らし過ぎれば、男性を引きつけるためだと思われかねないのでできないという人も少なくないです。そのため、中國(guó)人の目には、日本の女性が化粧にこだわり、化粧室ビジネスまでも盛況となる事態(tài)は不思議に映るはずです。しかし、日本の女性は化粧にこだわる理由は、単にこの言葉のとおり、男性の目線を気にしているためだけなのでしょうか。この現(xiàn)象から日本の女性を取り巻く社會(huì)の変化が読み取れると思われます。

時(shí)代の変化にともない、社會(huì)から求められる女性の役割も多様化してきました。異なる場(chǎng)面に、適切な身なりで対応するのは、女性にとって重要な能力になってきています。以前、私は塾の講師のアルバイトに応募したことがあります。面接は順調(diào)だと思ったのに、「外見がやや年齢よりも幼く見えるので、學(xué)生から信頼されないのではないかという點(diǎn)が気になりました」と擔(dān)當(dāng)者に斷られました。その時(shí)初めて、自分の立場(chǎng)に相応しい身なりをすることも社會(huì)に出たら大切な能力だということに気づきました。そして、正式な服を著て、薄化粧もして次の面接を受け、やっと採(cǎi)用されました。このように、身なりを整えることにより、異なる役割を演じる時(shí)の心構(gòu)えの切り替えをすることこそが化粧の最も大切な機(jī)能だと思います。

現(xiàn)代の女性は、仕事と私的な生活の両方ともに細(xì)心の気を配らなければなりません。NHKの番組の中でも、金曜日の夕方、仕事のストレスから解放され、週末は気軽に過ごせるように、女性たちはみんな念入りに化粧をし、少し派手な自分に変身します。月曜日はまた、リラックスした狀態(tài)から気分を立て直し、薄化粧の真面目な會(huì)社員の姿に戻ります。そして、1日の仕事が終わった後は崩れたメイクを拭い去り、仕事の悩みも捨て、優(yōu)しい母親の顔になります。こうして、化粧は単に異性のために留まらず、日本の女性が自分の社會(huì)的役割をしっかりと分擔(dān)し、仕事と生活とのバランスを取るための一つの手段だと考えられます。臨機(jī)応変な化粧からは、仕事にも生活にも妥協(xié)せず、完璧な女性になりたいという日本の女性の向上心を垣間見ることができます。

そして、日本の女性が化粧に対して抱く深い関心は、女性の自意識(shí)の高まりも反映しているように思われます。そう考えると、日本の女性の化粧は、自分と対話し、理想的な自分を探す営みだと言っても過言ではないでしょう。番組の中で「パウダールーム」を利用する女性の中には、初めて薄化粧を試し、大人の世界に入る高校生がいる一方、子どもが離れ、自分の生活が楽しめるようになった50代の女性もいます?;挙蛲à?、大人の世界に踏み込んだり、今までと違った新たな自分に挑戦したりします。日本の女性たちは鏡を見ながら、今の自分自身を見つめ直し、化粧を通じて理想の自分に近づいていくことができると思います。

繊細(xì)な日本人と異なり、より豪快でナチュラルな感じを好む中國(guó)人から見れば、日本の女性が化粧にこだわることは奇妙に感じるかもしれません。しかし、これは決して男性の目線を気にしているからだけでなく、女性でも社會(huì)的役割をちゃんと擔(dān)いたいという向上心を持ち、目に見えぬ自意識(shí)と戦いながら、理想的な自分を追求しているからなのだと思います。(編集/北田

※本文は、第十一回中國(guó)人の日本語作文コンクール受賞作品集「なんでそうなるの?中國(guó)の若者は日本のココが理解できない」(段躍中編、日本僑報(bào)社、2015年)より、劉秋艶さん(大連外國(guó)語大學(xué))の作品「化粧―自分との対話」を編集したものです。文中の表現(xiàn)は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報(bào)社の許可を得て掲載しています。

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