日露首脳會談、米國は靜観しつつ冷ややか、中國「ロシアとの結束」強調、「外交に穴」と韓國紙

Record China    2016年12月17日(土) 17時40分

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北方領土問題で進展がなかった日露首脳會談について、日露接近を表向き靜観していた米國は予想通りの結果に冷ややかだ。寫真はプーチン大統(tǒng)領訪日の日の都內の電光掲示板。

2016年12月17日、最大の焦點だった北方領土問題で目に見える成果がないまま終わった日露首脳會談。日露接近を表向き靜観していた米國は予想通りの結果に冷ややかだ。安倍晉三首相の思惑を警戒していた中國はロシアとの結束を改めて強調。韓國紙は「外交に穴」と嘆いている。

日露首脳會談について、米國務省のカービー報道官は15日の記者會見で「會談や會談の中身を判斷する立場にはない。國家が意味のある対話?議論をし、2國間関係を改善させることは重要だ」と述べるにとどまり、深入りを避けた。

14年のロシアによるウクライナ軍事介入を受けて、國際的な対露経済制裁を主導してきた米國が懸念していたのは、日露の接近で日本が経済制裁を緩和し、G7(先進7カ國)の足並みが亂れることだった。アーネスト大統(tǒng)領報道官も會談前、「日本と他のG7との連帯を疑わない」と言及していた。

日本メディアの中には、トランプ米次期大統(tǒng)領が國務長官にプーチン大統(tǒng)領と親交がある米石油大手エクソンモービルのレックス?ティラーソン會長兼最高経営責任者(CEO)を起用したことに著目、包囲網(wǎng)の切り崩しを狙うプーチン大統(tǒng)領が安倍首相に譲歩する必要がなくなった、との見方もある。

中國外交部の耿爽報道官は16日の記者會見で、安倍首相がロシアとの首脳會談で中國をけん制する思惑を持っているとの見方について、「(中露)両國の全面的戦略協(xié)力パートナー関係を引き続き深めていきたい」と述べ、ロシアとの結束は盤石だと強調した。

國営新華社通信は「『ロシアを丸め込んで、中國を包囲する』畫策は必然的に失敗に終わる」との記事を配信。この中で「領土問題以外にも、ロシアは日本の修正主義の歴史観、右翼化傾向、地上配備型迎撃システム?高高度防衛(wèi)ミサイル(THAAD)の導入計畫などに強く警戒している」などとして、「畫策は片思いの愚かな妄想にすぎない」と非難した。

中國共産黨中央委員會機関誌?人民日報の電子版も今回の會談に合わせ、「バラストとしての中ロ戦略的協(xié)力」との記事を載せ、両國の親密ぶりをアピールした。記事は「習近平國家主席とプーチン大統(tǒng)領は今年5回もの會談を行っている(注:安倍首相は3回)。このように緊密な首脳間の交流は國際関係においてもまれ」と自賛している。

一方、國政介入事件に揺れる韓國はすっかり“蚊帳の外”だが、韓國経済新聞は「日露首脳會談とロシア極東開発に注目する」との社説を掲載。「ロシアと手を組んで極東シベリア地域の開発を先に約束したパートナーは韓國だった。金大中政権から樸槿恵政権まで極東開発を叫んできた。しかし、韓國は徐々に後回しにされている」と指摘し、「韓國外交の穴があちこちに生じないだろうか」と韓國政府を批判している。(編集/日向)

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