木口 政樹 2016年12月20日(火) 21時(shí)20分
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19日の午後2時(shí)10分から、現(xiàn)在韓國の天地を揺らし続けている國政介入事件「崔順実ゲート」の張本人?崔順実被告の第1回目の裁判がソウル中央地裁にて開かれた。寫真はソウルで行われた同事件関連のデモ。
2016年12月19日の午後2時(shí)10分から、現(xiàn)在韓國の天地を揺らし続けている國政介入事件「崔順実(チェ?スンシル)ゲート」の張本人?崔順実被告の第1回目の裁判がソウル中央地裁にて開かれた。出廷は義務(wù)ではないながらこの日崔順実はその姿を現(xiàn)した。國民の刺すような視線よりも、法廷での発言を重視したのであろう。
ドイツから帰國し検察に初出頭した10月31日には「死に値する罪を犯しました」と涙ながらに訴えていたのだが、この日の法廷では一貫して「罪はない」と主張、その鮮やかな変貌ぶりに國民の多くがまた驚かされ憤怒の念を新たにしたことだろう。
2016年後半は毎日、崔順実ゲートのニュースばかりだった。9月ごろから少しずつ出始めていた崔順実の話題が、10月に入ると「崔順実ゲート」に発展、事件に大統(tǒng)領(lǐng)の関與が疑われたことから10月25日、樸槿恵(パク?クネ)大統(tǒng)領(lǐng)が「対國民談話」という形で第1回目のコメントを発した。この頃から韓國のニュースには「ククチョン?ノンダン」という単語が出始めるようになる。
なんだ、このククチョン?ノンダンとは。ククチョンは分かる、「國政」だ。ノンダンはなんだ。ノンダムは「冗談」の意だが、ノンダンとは何か。辭書を見ると、「壟斷」とある。おお、こんな難しい漢字だったのか。いったいこれ、日本語でどう発音するのか。すぐには分からなかったので、これも辭書を見てみた。「ろうだん」とあり、利益や権利を獨(dú)占することと出ている。出展は『孟子』の「公孫丑下」。公孫丑とは孟子の弟子の名前だ?!袱长Δ饯螭沥澶Α工坤饯Δ?。
つまり「ククチョン?ノンダン」とは「國政壟斷」、國政を自分勝手に操り、利権を思うままにわがものにしてしまう、くらいの意味になるわけだ。崔順実はまさに「國政壟斷」の典型的な例と言える。
日本ではこういう事件はほとんど見たことがなかった。実際にはあるのかもしれないが、少なくとも表面的には一度もこうしたニュースには出くわしたことがない。だから「壟斷」なんていう言葉も一度も目にしたことがなかったのであろう。筆者の勉強(qiáng)不足かもしれないが、たぶん多くの日本の方もこの壟斷なんて言葉は初見ではなかろうか。
國政壟斷という言葉とともに面白い言葉が韓國のニュースに出てきている?!弗鹰渐?シルセ」という単語だ。これは漢字で表記すると「秘線実勢」となる。さて意味の方はお分かりだろうか。まず「秘線」からいこう。これは、公開されている公式的な関係ではなく、裏で秘密裡に大物(大統(tǒng)領(lǐng)など)と関係を結(jié)んでいる狀態(tài)のことを言う?!笇g勢」の方は、実力者、権力者といった意味である。つまり「秘線実勢」とは、裏でこそこそと大統(tǒng)領(lǐng)などと関係を結(jié)び巨大な権力を持つようになった者、という意味である。崔順実の実體を表している言葉なのである。
これまで3回の「対國民談話」で、魂のこもった謝罪とは言えないながらも一応謝罪している樸槿恵大統(tǒng)領(lǐng)。4回の國會聴聞會、8回の週末のチョップル?シウィ(ろうそくデモ)。今週24日の土曜はクリスマスイブとも重なり大規(guī)模デモの予定。そして1回目の裁判。特別検察の捜査も本格化している。崔順実の罪が具體的にどの程度のものになるのか。樸大統(tǒng)領(lǐng)の罪は認(rèn)められるのか。今のところは誰にも分からない。案外、罪そのものは「軽い」と出るのかもしれない。しかし國民は怒っている。憤怒している。爆発している。これは事実だ。これからどのような展開になっていくのか、多くの國民も視線集中であるが、筆者もここ韓國に生きる者として目が離せない日々が続いている。
■筆者プロフィール:木口政樹
イザベラ?バードが理想郷と呼んだ山形県米沢市出身。1988年渡韓し慶州の女性と結(jié)婚。三星(サムスン)人力開発院日本語科教授を経て白石大學(xué)校教授(2002年?現(xiàn)在)。趣味はサッカーボールのリフティング、クラシックギター、山歩きなど。
■筆者プロフィール:木口 政樹
イザベラ?バードが理想郷と呼んだ山形県?米沢市出身。1988年渡韓し慶州の女性と結(jié)婚。元三星(サムスン)人力開発院日本語科教授、元白石大學(xué)校教授。趣味はサッカーボールのリフティング、クラシックギター、山歩きなど。著書に『おしょうしな韓國』、『アンニョンお隣さん』など。まぐまぐ大賞2016でコラム部門4位に選ばれた。 著書はこちら(amazon)Twitterはこちら※フォローの際はメッセージ付きでお願いいたします。
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