日韓の慰安婦問題合意から1年、慰安婦像はどこに向かうのか

Record China    2016年12月29日(木) 23時40分

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28日、日韓両政府が従軍慰安婦問題で合意し「最終的かつ不可逆的」に問題が解決されてから1年がたった。寫真は在韓日本大使館前の慰安婦像。

2016年12月28日、日韓両政府が従軍慰安婦問題で合意し「最終的かつ不可逆的」に問題が解決されてから1年がたった。

15年12月28日に行われた日韓外相會談では、(1)日本政府が舊日本軍の関與を認(rèn)め問題の責(zé)任を痛感する(2)安倍晉三首相が心からおわびと反省の気持ちを表明する(3)元慰安婦を支援するため韓國政府が設(shè)立する財団に日本側(cè)が10億円程度を拠出する(4)在韓日本大使館前の慰安婦を象徴する少女像について韓國政府が適切に解決する、などの內(nèi)容が合意された。日韓両外相は共同発表で慰安婦問題の解決を確認(rèn)、今後、互いに非難や批判を控えることを明言した。

この合意內(nèi)容について、日本國內(nèi)では政府が支払う「慰安婦支援金」がとりわけ物議を醸したが、8月下旬には政府が韓國の「和解?癒やし財団」への10億円の拠出を閣議決定、拠出金はその後、韓國側(cè)が決定した支給配分により元慰安婦や遺族らに現(xiàn)金で支給された。

一方、韓國で世論の大きな反発を呼んだのが(4)の慰安婦像の扱いだ。岸田文雄外相は合意後、記者団に慰安婦像について「適切な移転がなされるだろう」と述べたが、これに対し韓國外交部は「誤解を招く言動は慎むように」と警告した。その後、韓國政府は一貫して「民間団體が自発的に設(shè)置した慰安婦像の扱いは、政府がああしろこうしろと言える事案ではない」との立場を示し、「移転」に向けた具體的な動きはみせていない。

こうした政府間のやりとりと並行し、動靜を見守る韓國國民の一部からは「自分たちで慰安婦像を守ろう」という活動が始まった。慰安婦像の周りでは毎週水曜、日本政府に謝罪などを求める「水曜集會」が以前より開かれていたが、合意內(nèi)容の発表を受け慰安婦像周辺には撤去から像を守るため女子學(xué)生などが集結(jié)、極寒の中で徹夜の座り込みを2カ月余りにわたって続けた。

その後、このソウルの慰安婦像周辺でこそ組織立った座り込み活動は行われていないようだが、同様の像を新設(shè)する動きはむしろこの1年活発化している。今年8月現(xiàn)在で韓國國內(nèi)に40體を超えていた像は以降も各地で増え、ソウルには像ではなく元慰安婦の追悼公園も完成した。また、ドイツや中國?上海、米ワシントンなど海外でも相次いで像が新設(shè)されたほか、英國やドイツ、臺灣では、女性が慰安婦像に扮(ふん)する“生きた慰安婦像”のパフォーマンスが行われた。

この慰安婦像、各地の日本大使館前などに向かって被害を訴える象徴としての意味を持つものだが、今年後半には別の場所にも姿を見せるようになった。樸槿恵(パク?クネ)大統(tǒng)領(lǐng)の親友による國政介入事件で樸大統(tǒng)領(lǐng)の支持率が1桁にまで落ち込む中、「國民や元慰安婦の意に反し日本との合意を決めた」樸政権を糾弾する象徴として存在感を示し始めたのだ。

樸大統(tǒng)領(lǐng)の弾劾訴追案の國會採決を目前にした12月8日には、トラックの荷臺に載せられた白色の巨大慰安婦像が國會前に登場した。高さ約6メートル、肩には「弾劾せよ!」と書かれたたすきを掛けている。市民団體が準(zhǔn)備したというこの慰安婦像を前に、20代の女性は「像を見た途端に怒りが込み上げた。弾劾がきっと可決されることを願う」と話した。

女性が望んだ通り、樸大統(tǒng)領(lǐng)の弾劾案は翌9日國會で可決され、韓國では反対世論が根強くあった慰安婦合意の見直しを求める動きが出てきている。樸大統(tǒng)領(lǐng)の職務(wù)停止以降、大統(tǒng)領(lǐng)権限を代行する黃教安(ファン?ギョアン)首相は野黨などからの主張を受け「樸政権の主要政策の基調(diào)は変えない」として見直しはないとの立場を明言したものの、こうした黃氏の姿勢に反発する聲もあり、韓國國民の反応は複雑なようだ。

「最終的かつ不可逆的」な問題解決がなされたはずが、何かもやもやしたものを殘したまま両國は合意から2年目を迎える。そして「適切に解決」が約束されたはずの慰安婦像は、日本が望んだ移設(shè)?撤去の方向には進まず、むしろその活動の場を広げつつあるとも言える。慰安婦問題と慰安婦像は、これからどこに向かうのだろうか。(編集/吉金

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