中國(guó)海軍の初の空母「遼寧」。昨年のクリスマス前後、東シナ海から西太平洋に抜け、臺(tái)灣沖を経由して南シナ海までの遠(yuǎn)洋訓(xùn)練を行った。年明け早々には領(lǐng)有権爭(zhēng)いが続く南シナ海で戦闘機(jī)など発著訓(xùn)練を繰り広げ、実戦能力を誇示した。「遼寧」は就役直後にささやかれた「張り子の虎」から進(jìn)化したのか。

中國(guó)メディアによると、「遼寧」は昨年12月中旬、母港の青島を出港。まず渤海、黃海や東シナ海で海上補(bǔ)給訓(xùn)練のほか、艦載戦闘機(jī)「殲15」による離著艦や空中給油などの訓(xùn)練を?qū)g施した。この中には実弾演習(xí)も含まれるという。

25日には、駆逐艦などを伴って沖縄本島と宮古島の間の宮古海峽を通過(guò)して西太平洋に抜け、その後、臺(tái)灣とフィリピンの間のバシー海峽から南シナ海に入り、年末に海南島の軍港に到著したとみられる。初の遠(yuǎn)洋訓(xùn)練だった。

領(lǐng)有権をめぐり、中國(guó)がフィリピンやベトナムなどと対立している南シナ海の訓(xùn)練場(chǎng)所について、中國(guó)共産黨中央委員會(huì)機(jī)関誌?人民日?qǐng)?bào)や國(guó)営中央テレビは「某海域」としか觸れなかった。訓(xùn)練の様子は「殲15の発著艦および艦隊(duì)のさまざまな訓(xùn)練を行った。艦隊(duì)は訓(xùn)練計(jì)畫(huà)を綿密に策定し、リスク評(píng)価をしっかりと行い、訓(xùn)練計(jì)畫(huà)を適時(shí)調(diào)整し、艦載機(jī)訓(xùn)練を順調(diào)に行い、空母艦隊(duì)の戦力形成のために重要な経験を積んだ」などと伝えた。

「遼寧」は舊ソ連が設(shè)計(jì)して建造に著手した空母「ワリャク」。ソ連崩壊で建造が中斷され、ウクライナに所有権が移った後、スクラップ化される運(yùn)命だったが、中國(guó)が買(mǎi)い取った。遼寧省大連で改修し、12年に就役した。

米空母が艦載機(jī)を射出する際に使うカタパルトは搭載しておらず、艦首が反り返ったスキージャンプ方式で離艦する。このため、艦首を風(fēng)上に向ける必要があるが、歐米の軍事専門(mén)家らからは「速度が米空母の30ノット以上に比べて遅く、艦載機(jī)が十分な揚(yáng)力を得られない」「戦闘機(jī)がミサイルや爆弾などをフル裝備して飛び立てない」などの見(jiàn)方が続出?！笍垽曜婴位ⅰ工趣蓼强嵩u(píng)された。

しかし、中國(guó)沿岸を離れ、外洋で出れば、米海軍や海上自衛(wèi)隊(duì)、臺(tái)灣海軍などのハイテク機(jī)器も駆使した監(jiān)視の目にさらされる。能力の低さが露呈しては、足元をみられかねない。今回「虎の子」をお披露目したのは、「遼寧」がさらに改修などを重ね、空母として「完成形」に近づいたという中國(guó)海軍の自信の表れとも見(jiàn)て取れる。

中國(guó)國(guó)防省は昨年1月、中國(guó)初の國(guó)産空母が大連で建造されていることを公表。3隻目が上海で建造中とされ、將來(lái)は少なくとも4隻の空母を運(yùn)用するようになるとの情報(bào)もある。人民日?qǐng)?bào)系の環(huán)球時(shí)報(bào)は「將來(lái)的には東太平洋や米國(guó)の近海まで空母を常時(shí)展開(kāi)し、米國(guó)が中國(guó)に圧力を加える形をひっくり返す」と強(qiáng)調(diào)している。中國(guó)海軍としては、國(guó)産空母開(kāi)発のための科學(xué)研究や試験、訓(xùn)練用とも位置付けられる「遼寧」の運(yùn)用で得られた知見(jiàn)や経験を新造艦に反映。実戦能力を向上させていく狙いとみられる。（編集/日向）