Record China 2017年1月21日(土) 5時20分
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安倍首相は12日から17日までの日程で南シナ海周辺のアジア?太平洋地域4カ國を訪問。人工島建設など海洋進出を強行する中國を念頭に「法支配の重要性で各國首脳と一致した」と成果を強調した。
2017年1月20日、安倍晉三首相は12日から17日までの日程でフィリピン、オーストラリア、インドネシア、ベトナム4カ國を訪問した。南シナ海周辺を一周するツアーで、人工島建設など海洋進出を強行する中國を念頭に「法支配の重要性で各國首脳と一致した」と成果を強調。対中包囲網(wǎng)づくりを著々と進めた形だ。
最初の訪問國のフィリピンでドゥテルテ大統(tǒng)領とマニラで會談した安倍首相は、南シナ海問題について「法の支配や紛爭の平和的解決を主張したい」と強調。これに対し、ドゥテルテ氏は「あらゆる分野で日本を支持する」と応じた。テロ対策の一環(huán)としてフィリピン沿岸警備隊への小型高速艇提供を盛り込んだ交換公文の署名式も行った。
日比首脳はドゥテルテ大統(tǒng)領の地元ミンダナオ島ダバオでも會談した。大統(tǒng)領は米比同盟の重要性に言及し、「米比の協(xié)力を継続していく」との方針を伝達。首相は「アジアの平和と繁栄を確保していく上で米國の関與が不可欠だ」と述べ、中國の南シナ海進出を意識した日米比3カ國の連攜維持を訴えた。
豪州訪問ではターンブル首相との會談で、南シナ海をめぐり、「深刻な懸念」を共有するとともに、軍事拠點化や緊張を高める行動の回避を求めることで一致。防衛(wèi)協(xié)力の推進でも一致し、會談後、自衛(wèi)隊と豪軍の物資融通の対象に、新たに弾薬提供を含める日豪物品役務相互提供協(xié)定(ACSA)改定の署名式に立ち會った。自衛(wèi)隊と豪軍の共同訓練など「より深い防衛(wèi)協(xié)力」を追求する新たな協(xié)定づくりも目指すという。
東南アジア諸國連合(ASEAN)最大の加盟國インドネシアのジョコ大統(tǒng)領との會談では、南シナ海問題で連攜強化を確認。安倍首相はインドネシアの沿岸警備能力向上や離島開発を積極的に支援する方針を伝えた。
首相は海上自衛(wèi)隊の救難飛行艇U32などの輸出を含む防衛(wèi)裝備品?技術移転協(xié)定の締結交渉加速を提唱。中國漁船の違法操業(yè)事案のあった南シナ海?ナツナ諸島周辺での水産分野の協(xié)力も提案した。
最後の訪問國ベトナムでも安倍首相はフック首相との間で、ベトナムが中國と領有権をめぐり対立する南シナ海問題について「法の支配と平和的解決の重要性」を確認。安倍首相はベトナムの海上警備能力のため、巡視船6隻の建造費など総額1200億円の円借款供與を約束した。
今回の安倍首相のアジア?太平洋地域4カ國歴訪について、中國外交部の華春瑩報道官は16日の記者會見で、「日本の指導者が懸命に(中國と各國との)離間を仕掛け、いわゆる『地域の緊張』を誇張している。下心があり、不健全だ」と不快感を表明。その上で「中國と東南アジア諸國の努力下で南シナ海情勢は良い方向に向かっており、既に対話を通した解決の正しい軌道に戻った」とも指摘し、日本の「介入」をけん制した。
國営新華社通信は日本メディアの報道を引用しながら、「安倍首相は政治カード、経済貿(mào)易カード、安全保障カードの3枚のカードを出し、丸め込みを続ける」と批判。さらに「フィリピン訪問中はマニラの日本大使館前で、フィリピンの慰安婦被害者らや民間支援団體が抗議集會を行い、日本が慰安婦の歴史を直視し、被害者に賠償するよう呼び掛けた」とも伝えた。(編集/日向)
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