米國のトランプ新大統(tǒng)領(lǐng)は選挙活動中に、就任から100日以內(nèi)に國會での審議段階である環(huán)太平洋パートナーシップ（TPP）協(xié)定からの撤退を行うと公約。就任後の1月23日に、米ワシントンのホワイトハウスで、TPPからの離脫に関する大統(tǒng)領(lǐng)令に署名した。TPPは、ハイレベルの多角的な自由貿(mào)易協(xié)定で、アジア太平洋地域の先進(jìn)國や発展途上國の多くをカバーしている。そのため、米國の離脫はさまざまな方面に影響を及ぼすことになる。國際商報が伝えた。(夏［王韋］。上海高校智庫國際経貿(mào)治理?中國改革開放聨合研究センター研究員)

TPP知的財産章（第18章）の內(nèi)容は非常に具體的で、その基準(zhǔn)は自由貿(mào)易協(xié)定の中でも最高ランクに位置すると言える。つまり、TPPの基準(zhǔn)はハイレベルで、クオリティも高いことを示している。また、TPP加盟各國は、経済?技術(shù)のレベルにおいて差があり、それが原因でもたらされる利益をめぐる願いも異なることを集中的に示している。

米國がTPPを離脫したということは、米國が目を著けている核心的利益に変化が起きているということで、知的財産密集型産業(yè)から労働力密集型産業(yè)へと移行している。醫(yī)薬産業(yè)、特にバイオ醫(yī)薬産業(yè)の研究開発への投資が多く、リスクが高い。高額の利益を一人占めするために、知的財産権をめぐる國際ルールの制定の背後で、米國の醫(yī)薬産業(yè)が大きな存在感を見せている。最終的に調(diào)印されたTPPの薬品知的財産のルールは、米國がこれまでに調(diào)印したことのある自由貿(mào)易協(xié)定の中では、最高レベルの基準(zhǔn)で、規(guī)則は非常に細(xì)かく、米國の法案と利益に最も有利となっている。その中のバイオ製品データ保護(hù)に関する條項(xiàng)、特許期間の補(bǔ)償に関する條項(xiàng)などは、米國の貿(mào)易代表者が長年の話し合いを経てやっと手にしたものだ。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)はそんなTPPを離脫し、二國間交渉に戻ろうとしている。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は、そうすれば米國産業(yè)を促進(jìn)し、米國の労働者を保護(hù)し、米國の収益を向上させることができると考えている。つまり、まず守ろうとしているのは、研究開発密集型産業(yè)の利益や同産業(yè)の雇用、利益ではなく、労働力密集型産業(yè)の利益、中流?下流階層の白人庶民の就職、所得であるということだ。これは、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)が選挙戦中に強(qiáng)調(diào)していた観點(diǎn)と一致する。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は、「米國優(yōu)先」の外交政策を強(qiáng)調(diào)しているが、それは現(xiàn)実主義であって、米國の制度や価値観を拡張するという意味ではない。

知的財産権という観點(diǎn)から見ると、米國はしばらくの間は、自由貿(mào)易協(xié)定を掲げて世界の他の國に、ハイレベルな基準(zhǔn)の財産制度の採用を熱心に求めることはないだろう。トランプ政権の間は、中國は自主的に制定した知的財産権政策を融通を利かせながら用いることができるということだ。しかし、中國政府は知的財産権という問題を軽く見ていいというわけでは決してない。

米國國際貿(mào)易委員會は2010年と11年に、中國の知的財産権侵害が米國の経済に與えている影響に関する報告を発表し、米國スーパー301條を理由にしたり、関稅法 337 條に基づく違反調(diào)査において、中國企業(yè)に矛先を向けて、対米貿(mào)易において知的財産権問題が存在すると主張してくる可能性がある。

16年6月28日、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は演説で、貿(mào)易政策と中國問題について何度も言及した。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は、米國が1997年以降失った製造業(yè)の約3分の1の雇用は、北米自由貿(mào)易協(xié)定（NAFTA）と中國の世界貿(mào)易機(jī)関（WTO）加盟が原因との見方を示す。トランプ政権は、失敗に終わった米國の貿(mào)易政策を変え、米國の雇用を取り戻さなければならないと考えている。そのため、中國政府は製造業(yè)関連の知的財産権問題を中心に、事前に対応策を練っておかなければならない。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KN）