2017年3月4日、金正恩朝鮮労働黨委員長の異母兄?金正男氏が殺害された事件で、北朝鮮包囲網(wǎng)が形成されつつある。特に猛毒の「VX」が使われたことで國際社會(huì)には衝撃が走り、韓國の尹炳世外相は北朝鮮の國連加盟國の資格停止に言及。國連安全保障理事會(huì)で取り上げる動(dòng)きもある。北朝鮮の後ろ盾とされる中國の出方が當(dāng)面の焦點(diǎn)だ。

尹外相はスイス?ジュネーブで開かれた國連人権理事會(huì)のハイレベル會(huì)合や軍縮會(huì)議で、「（正男氏の殺害は）衝動(dòng)的で予測不可能であることに加え、殘忍な北の政権がいつどこででも、誰に対しても化學(xué)兵器による攻撃ができるということを示した」などと批判?！竾H社會(huì)はどのような措置を取るべきか深刻に考える時(shí)だ」と強(qiáng)調(diào)し、北朝鮮の國連加盟國の資格停止など斷固たる対応を取るよう促した。

英國のライクロフト國連大使は「マレーシア政府はVXが使われたという証拠を得たのであれば、事件を化學(xué)兵器禁止機(jī)関（OPCW）と國連安保理に申告すべきだ。そうすれば、われわれはこの問題に対処できる」と指摘。マレーシア國営ベルナマ通信によると、同國警察のハリド長官は「外務(wù)省との調(diào)整が済めば國連とも情報(bào)を共有する準(zhǔn)備がある」と述べ、今後、事件の証拠を國連に伝える用意がある考えを示した。

さらに、米國では北朝鮮をテロ支援國家に再指定するよう求める聲が相次いで浮上している。下院で一部の議員が再指定を求める法案を提出したほか、米紙「ウォール?ストリート?ジャーナル」は、殺害事件を受けて再指定すべきだとの社説を掲載した。米國は1998年に北朝鮮をテロ支援國家に指定したが、2008年に當(dāng)時(shí)のブッシュ政権が北朝鮮の核開発計(jì)畫の検証方法をめぐって北朝鮮と合意したのを受けて、指定を解除した。

事件の舞臺となったマレーシアは伝統(tǒng)的に北朝鮮の友好國。実行犯として殺人罪で起訴された女2人の出身國ベトナム、インドネシアも友好國だが、暗殺工作に自國民が巻き込まれたとして、北朝鮮を非難する聲が高まっている。マレーシアは北朝鮮との外交関係の再検討に著手。北朝鮮國民に認(rèn)めていたビザなし渡航を取りやめる方針を明らかにした。

これに対し、北朝鮮國営の朝鮮中央通信は1日、事件への関與を改めて全面否定し、「米國と南朝鮮（韓國）當(dāng)局は『猛毒の神経剤VX』による毒殺だと主張し、われわれに対し、根拠なく言い掛かりをつけている?；奶茻o稽な詭弁（きべん）だ」と非難。米韓が「政治的陰謀策動(dòng)」を続けるなら、「より強(qiáng)力な自衛(wèi)的措置を取る」と警告した。

対応が注目される中國はVXが使用されたことについて、「マレーシア側(cè)の発表は初期段階にすぎず、結(jié)論は下されていない」（外交部の耿爽報(bào)道官）として、北朝鮮批判を避けた。その一方で北朝鮮とマレーシアが事件をめぐり対立していることを念頭に「対話と交渉で問題を適切に解決してほしい」とも述べ、中國の微妙な立場をうかがわせた。（編集/日向）