2017年3月9日、ポール?マデン駐日英國大使が、日本記者クラブで會見した?！赣螮U（歐州連合）離脫後も、ビジネスに優(yōu)しい國のひとつであり続ける」と強(qiáng)調(diào)。日本との新たなFTA（自由貿(mào)易協(xié)定）交渉について「日英間の緊密な関係を考慮し、優(yōu)先的に行う」ことを明らかにした。また日英の協(xié)力が進(jìn)展している最重要分野の一つとして、「原子力」を挙げ、「日立や東芝をはじめとする日本企業(yè)は、英國における原子力発電所の新設(shè)計畫に大きく貢獻(xiàn)している」と言明した。同大使は25年ぶりの日本勤務(wù)で今年1月に著任した。発言要旨は次の通り。

2017 年は世界中で不確実性に直面する年と言える。米國で新たに誕生したトランプ政権の政策が、米國および米國のパートナー諸國にとって何を意味することになるのかと、人々が問いかけている。歐州では、英國のEU 離脫の決斷が數(shù)々の不確実性を生み出している。歐州の國々で近く選挙が行われるが、予斷を許さない。東アジアでも、強(qiáng)硬姿勢を強(qiáng)める中國、北朝鮮のミサイル計畫など、地域の緊張が高まっている。

こうした情勢のもと、英國や日本のような國にとって、互いの重要性が日々増している。自由貿(mào)易など、數(shù)多くの価値を共有している日英の関係が緊密化しているのは喜ばしいことだ。

両國は互いに重要な貿(mào)易パートナーであり、最も重要な柱は、日本企業(yè)から英國への多額の投資である。過去數(shù)十年間の投資総額は6 兆円近くに上る。日本は、歐州以外の國では2 番目に大きな対英投資國で、日本企業(yè)は英國內(nèi)で14 萬人の雇用を創(chuàng)出する優(yōu)良雇用主である

英國のEU離脫が日本企業(yè)に不確実性をもたらし、様々な影響を受けることを理解している。メイ首相は、EUからの離脫交渉で英國が掲げる12の優(yōu)先目標(biāo)を発表した。英國は単一市場を離脫するが、野心的な自由貿(mào)易協(xié)定を結(jié)び、単一市場への最善のアクセスを確保するよう目指すと言及した。また、関稅同盟についても正式な加盟國ではなくなるが、引き続き無関稅で、その他の障壁も最小限に留めた取決めを目指す。さらに、英國は引き続き世界中の有能な人材を歓迎すると、メイ首相は強(qiáng)調(diào)した。

メイ首相はまた、英國はこれまで同様、開放的な市場を支持する外向きの國であり続けると明言した。EU 離脫後、英國はEU 以外の國々と自由貿(mào)易協(xié)定を締結(jié)すべく、交渉していく。英國は緊密な関係を考慮し、日本を重要國とし、優(yōu)先的に対応していく方針だ。その段階へ到達(dá)するまでの間、英國は、引き続き日EU 経済連攜協(xié)定の強(qiáng)力な支持者として、早期締結(jié)を強(qiáng)く求めていく。

英國は今後もビジネスに優(yōu)しい國のひとつであり続ける。英國は高水準(zhǔn)の技能を持つ柔軟な労働力を提供し続け、世界の大學(xué)トップ10 のうち4 校がある國として、研究開発分野でも引き続き強(qiáng)みを発揮する?？茖W(xué)技術(shù)とイノベーションは、日英両國が、大きく協(xié)力できる分野である。

日英の協(xié)力が進(jìn)展している最重要分野の一つとして、原子力が挙げられる。英國は原子力発電所の廃爐に強(qiáng)く、日本でも価値ある役割を果たすことが可能だ。日立や東芝をはじめとする日本企業(yè)は、英國における原子力発電所の新設(shè)計畫に大きく貢獻(xiàn)している。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。