Record China 2017年3月17日(金) 13時10分
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中國中央テレビが15日に放送した特番に、次々と「ボロ」が出ている。寫真は北京の無印良品。
中國中央テレビ(CCTV)が15日に放送した特番に、次々と「ボロ」が出ている。
CCTVは世界消費者権利デーにあたる3月15日に、さまざまな企業(yè)の違法行為を暴く特別番組「3.15晩會」を毎年放送している。今年の番組では、「中國政府が輸入を禁止している日本の放射能汚染地域(10都県)の食品が、中國に入ってきている」と指摘され、無印良品やカルビーの商品の映像が流れた。商品に貼られた中國語の商品表示では「原産國:日本」としか書かれていないが、シールをはがしたところ(輸入が禁止されている)「東京都」の住所が出てきた、などと報じている。
しかし、無印良品はこの問題について16日に聲明を発表。番組內(nèi)で指摘された住所は産地ではなく販売者(本社)であると説明し、「中國政府が輸入を禁止している地域の食品は、輸入も販売もしていない」と主張した。ネットユーザーからも「日本語もわからず、『東京都』の3文字を見ただけで頭に血が上ったのか」と番組に批判的な聲があがった。
しかし、「3.15晩會」の問題はこれだけではなかった。中國メディア?東方頭條によると、同番組で取り上げられた他の問題についても、CCTVのずさんさが指摘されている。
スポーツメーカー?ナイキは、復(fù)刻版のシューズ「Hyperdunk 08」について公式ウェブサイトで「ZOOM AIR(※圧縮した空気による高反発クッション)」を採用していると表示していたが、実際に消費者に送られてきた製品のソールはゴム製だったとして取り上げられた。ところが、CCTVが番組內(nèi)で使用した畫像について、スポーツ用品のネット販売を行う中國企業(yè)?快伝體育が16日、「弊社が2016年11月26日に行った検証畫像が無斷使用されている」と指摘する聲明を発表。畫像に施していた快伝體育のロゴも消去されており、著作権侵害にあたると主張している。消費者の権利を守るはずの番組が権利侵害とは笑えない。
このほか、番組內(nèi)では最近普及している顔認(rèn)証システムについて、「靜止畫像を動畫に加工してものでも認(rèn)証をパスしてしまう」などと指摘したが、一部で顔認(rèn)証システムを採用しているオンライン決済サービス?支付寶(アリペイ)は「それほど簡単ではない」とし、「寫真及び加工された動畫で顔認(rèn)証システムをパスして発生した損害については、弊社が全額負(fù)擔(dān)する」と言い切っている。
「3.15晩會」をめぐっては、過去にヤラセ疑惑が浮上したこともある。2013年に米アップルの問題を暴露した際、人気俳優(yōu)のピーター?ホー(何潤東)が中國版ツイッター?微博(ウェイボー)でアップルを批判するコメントを発した。しかし、文末に「8時20分頃に配信」という文字が入っていたことから、「CCTVから送られてきた文面をコピーした時に、時間指定の指示を消し忘れてそのまま配信したのではないか」と物議を醸した。
CCTVの「3.15晩會」の影響力は大きく、取り上げられた問題は毎年、大きな話題を呼んでいる。今年の放送後も、北京市など各地のスーパーではすでに日本製品の撤去が始まっているとも伝えられている。
東方頭條は、「どちらが正しいかは消費者が決めることだ」としたうえで、「無印良品は決定的な証拠を並べて反論、ナイキの問題では消費者の権利を守りながら同時に著作権を侵害、アリペイは顔認(rèn)証システムを支持、あなたはどちらを信じるだろうか?」と読者に問いかけている。(編集/北田)
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