中國(guó)では2007年に初めて南極観光元年として正式にその観光が始まり、南極観光ツアーが中國(guó)で正式に販売されるようになってから今年で10年目を迎えた。人民日?qǐng)?bào)海外版が伝えた。

【その他の寫真】

國(guó)際南極旅行業(yè)協(xié)會(huì)(IAATO）の統(tǒng)計(jì)によると、昨年、南極観光に訪れた中國(guó)人観光客數(shù)は世界で第2位となっており、今年もその數(shù)は増加し続けると予想されている。

▼南極観光が新たな選択肢に

多くの人にとって「南極」は、よく耳にする場(chǎng)所でありながらも、なじみある場(chǎng)所ではないのが現(xiàn)実だ。南極は世界公認(rèn)の全人類が共有する自然保護(hù)區(qū)で、世界で唯一領(lǐng)有権がどの國(guó)にも屬さない大陸だ。1950年代に、世界で初めて世界各地からの観光客500人からなるグループが南極の旅に出かけ、「観光」が南極を平和利用する方法の一つとなった。

南極の観光シーズンは11月から翌年3月の約5カ月。11年以前に南極大陸に行った中國(guó)人はごくわずかだった。11年の観光シーズンに南極に行った中國(guó)人観光客の數(shù)は延べ614人。IAATOの統(tǒng)計(jì)に中國(guó)の名前が単獨(dú)で加わったのはこの年が初めてだった。その後、12年延べ1158人、13年延べ2328人、14年延べ3126人とその數(shù)は右肩上がりに。11年から13年の3年間だけを見(jiàn)ても、4倍近くに増加している。昨年、その數(shù)は延べ3944人に達(dá)し、世界の市場(chǎng)シェア15％を占め、中國(guó)人は米國(guó)人に次いで2番目に多い南極観光客となった。16-17年、南極の観光客數(shù)は延べ4萬(wàn)3000人に達(dá)し、うち、中國(guó)人観光客が延べ6000人に達(dá)すると見(jiàn)込まれている。

極地旅行を企畫する旅行社「極之美極地旅行機(jī)構(gòu)」の周沫?総経理によると、「中國(guó)人の消費(fèi)水準(zhǔn)が向上し続けるにつれ、中國(guó)で極地旅行を企畫する旅行社も積極的にPRを行っている。その甲斐あり、南極に向かう観光客の數(shù)は目に見(jiàn)えて増加している」という。

中國(guó)では極地旅行に行く人の數(shù)が増加しているだけでなく、その年齢層も拡大している。極地旅行はまだマイナーな旅で、その費(fèi)用は高いため、40歳から50歳の消費(fèi)能力の高い人が主力となっている?！袱筏?、ここ數(shù)年、客の年齢層に変化が表れ、その幅が広がっている。50歳から70歳の客が増加すると同時(shí)に、18歳以下の數(shù)も増加し始めている」と周総経理。「中國(guó)人の旅行観念が変化しており、子供が親に旅行をプレゼントするというパターンや子供の視野を広げるために親が投資を惜しまないというパターンが増加している」という。

▼南極旅行の獨(dú)特の魅力

南極の観光には、大型観光船、航海＋飛行、飛行観光の3種類がある。観光客の90％は大型観光船の旅を選ぶ。観光船による南極の旅のうち、最も人気なのが南極半島を巡るツアー。その他、フォークランド諸島?サウスジョージア島?南極半島を巡るツアー、南極圏を通過(guò)するツアーなどもある。南極點(diǎn)に向かったり、徒歩で南極を旅する人は飛行観光を選ぶ。

初めて南極旅行に行く人はまず、定番である南極半島を巡るツアーを選ぶことが多い。周総経理によると、毎年、この旅を選ぶ人が南極観光に行く人の50％以上を占めている。通常10日間ほどの旅で、美しい景色が広がる南極半島を巡り、ペンギンやアザラシ、クジラ、海鳥などを鑑賞したり、カヤック、極地キャンプ、ハイキングなどのアウトドアスポーツを楽しんだりする。

▼殘すのは足跡だけ、持ち帰るのは思い出だけ

中國(guó)では南極の観光が飛躍的に発展しており、その観光客數(shù)が増加しているため、環(huán)境に悪影響を及ぼすことはないのかと懸念する聲も上がっている。

その點(diǎn)、周総経理は、「中國(guó)の南極観光の機(jī)構(gòu)は現(xiàn)在、ほぼ全てIAATOの組織內(nèi)にあり、その規(guī)則を順守しなければならない。IAATOは南極の環(huán)境を保護(hù)するための規(guī)則をたくさん制定している。例えば、1年間に南極に行く観光客數(shù)や一度に南極の諸島に上陸する人の數(shù)に制限を設(shè)けている」説明する。

さらに、「観光客には南極の環(huán)境保護(hù)に関する知識(shí)のほか、南極の生態(tài)環(huán)境を守るために、ペンギンからは5メートル以上離れて観察しなければならないことや、船から降りて上陸し船に戻る旅に、靴底を掃除しなければならないことなどを説明している」という。

「足跡以外は何も現(xiàn)地に殘すことができないし、思い出以外は何も持ち帰ることはできない」という環(huán)境保護(hù)観念が、中國(guó)人観光客一人ひとりの心に刻まれているということだ。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KN）