重慶日報によると、中國共産黨重慶市委員會の孫政才書記は21日に行われた會議で、「薄熙來、王立軍の思想の遺毒」を徹底的に排除することを求めた。

會議は共産黨中央が各地や組織に派遣する中央巡視チームの報告についての反省を行うことが目的で、21日全日をかけて実施された。孫書記は會議を総括する発言として、思想と行動において習(xí)近平総書記を核心とする共産黨中央としっかりとした一致を保ち、『薄、王の思想の遺毒を徹底的に排除する』ことを求めた。

「薄、王」とは共産黨大連市委員會の薄熙來元書記と、薄元書記の下で腐敗や犯罪集団と官僚の癒著を摘発した同市公安局の王立軍元局長を指す。

薄元書記は1949年生まれ。大連市長時代に実施した環(huán)境整備などが全國的に注目されるなど、若手政治家の中ではとりわけ目立つ存在だった。遼寧省長、國務(wù)院商務(wù)部部長（商務(wù)相）などを歴任し、中國の次期指導(dǎo)者になる可能性もあるとされた。

しかし2007年の共産黨大會で、習(xí)氏が次期総書記と同國家主席になることが決まったのに対し、薄元書記は重慶市に異動させられた。共産黨上層部の一部で、野心をむき出しにする薄元書記に強(qiáng)い反発があったからとされる。

「トップへの夢」を諦めきれなかった薄元書記は、遼寧省から王局長を招き、派手な腐敗?癒著摘発キャンペーンを?qū)g施した。重慶市がそれまで抱えていた問題に大膽に取り組んだことは事実だが、あまりにも強(qiáng)引で人権を無視し、無実の実業(yè)家の多くが弾圧されたとの指摘が出た。薄元書記は一方で、住宅建設(shè)など貧困層対策も積極的に進(jìn)めた。腐敗撲滅キャンペーンで沒収した資産を費(fèi)用に充てたとされる。

さらに一般庶民をも動員して「革命歌を歌う運(yùn)動」を展開。実際には文革時代を賛美することで、貧富の格差や腐敗問題が蔓延させたとして胡錦濤?溫家寶政権への批判を高め、習(xí)近平國家副主席（當(dāng)時）の失腳を狙う「作戦」だったとされる。

しかし、中國では文化大革命の苦い経験から、大衆(zhòng)を動員した権力闘爭は「タブー」とされていた。當(dāng)時の胡錦濤主席や溫家寶首相は強(qiáng)い不快感を持った。すると2012年2月、王元局長が四川省成都市の米國領(lǐng)事館に駆け込み亡命を求める事件が発生した。きっかけは11年11月に発生した薄元書記の妻が仕組んだとされる英國人実業(yè)家殺害事件で、同事件を巡り王元局長は薄元書記に猛烈に責(zé)められ、失腳させられた。王元局長は薄元書記の「暗黒面」をよく知るだけに、身の危険を感じて米國領(lǐng)事館に駆けこんだとされる。