<コラム>中國で日本の「孤獨死」に注目、自國狀況への危機感にじみ出る

如月隼人    2017年4月10日(月) 18時40分

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中國?新華國際は9日、微博で「孤獨死」のハッシュタグをつけた日本関連の記事を4本発表した。中國メディアはこのところ、日本の孤獨死についての関心を高めている。寫真は中國の高齢者。

中國國営?新華社の海外部門を扱うネットメディアである新華國際は9日、微博(ウェイボー、中國版ツイッター)で「孤獨死」のハッシュタグをつけた日本関連の記事を4本発表した。中國メディアはこのところ、日本の孤獨死についての関心を高めている。記事からは、自國でも少子高齢化が進んでおり、孤獨死問題は「他人事ではない」との危機感もにじむ。

新華國際は9日午後9時21分付で、微博に徳島県三好市の山間部にある「かかし村」の紹介記事を投稿。日本の村落の多くでは獨居高齢者のため、「限界集落」の生活を維持することも困難になっていると紹介した。

その後、「日本式孤獨:白骨になるまで私が死んだことを誰も知らない恐ろしさ」など、孤獨死のハッシュタグをつけた記事を3本追加した。

中國で、日本における孤獨死問題はかなり前から報じられていたが、3月下旬ごろから「日本人105萬人が『孤獨死』に直面、獨居老人の問題深刻」(浙江在線)、「日本人105萬人が『孤獨死』に直面、大量の介護スタッフが早急に必要」(新華網(wǎng))など、記事が増えている。各記事を総合すると、日刊SPA!が3月12日に掲載した「生涯未婚、非正規(guī)雇用…『孤獨死大國ニッポン』になりつつある恐ろしき実態(tài)」が契機になり、改めて注目を集めたようだ。

中國は1970年代末に、本格的な産児制限を導入した。いわゆる「一人っ子政策」だ。2010年ごろからは急速な高齢化や労働人口の頭打ち/減少が目立つようになった。新生男児が女児よりも異常に多い現(xiàn)象も深刻化した。親が男児を求め、妊娠した場合でも胎児が女児と分かれば人工中絶する例が多発したからだ。

中國當局は15年に産児制限を緩和し、基本的に2人目の子の出産までを認めることにしたが、出生率は思惑通りには上昇していない。つまり、高齢化や獨居老人の問題は中國にとって「他人事」とは言えないわけだ。

國営?中國國際広播電臺(中國國際ラジオ)傘下のニュースサイト「國際在線」は3月21日、「日本社會の生涯の末の苦痛『孤獨死』は中國でも再現(xiàn)されるのか?」と題する記事を発表した。記事は、日本における當局発表や各種調査を引用して、「孤獨死した人が発見されるまでの平均日數(shù)は20日」、「大原麗子さんの死は日本社會の変化の縮図」などと紹介した。

記事は、當局発表の統(tǒng)計などに基づき孤獨死問題は中國でも発生するとの見方を示した。さらに、中國では2016年から20年を対象期間とする第13次5カ年計畫に「國家による高齢者事業(yè)の発展と養(yǎng)老システムの建設ガイドライン」を盛り込んだと紹介した上で「問題解決には政府の努力だけでなく、われわれが自宅の高齢者を大切にし、近隣の高齢者を助けることがさらに必要」と主張した。

中國で利用者の多いインターネット百科事典の「百度百科」でも2016年1月25日、「孤獨死」の項目が設けられた。同項目は、日本における孤獨死問題の深刻さを紹介した上で原因や発生しやすいケースを分析。さらに中國で発生した孤獨死の例を紹介している。

■筆者プロフィール:如月隼人

日本では數(shù)學とその他の科學分野を勉強したが、何を考えたか北京に留學して民族音楽理論を専攻。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ?!钢袊慰諝荨工蛘i者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。

■筆者プロフィール:如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學教養(yǎng)學部基礎科學科卒。日本では數(shù)學とその他の科學分野を勉強し、その後は北京に留學して民族音楽理論を専攻。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?!钢袊慰諝荨工蛘i者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報を発信。

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