2017年4月12日、國(guó)際情報(bào)筋は6日の米軍によるシリア軍事施設(shè)攻撃について言及、米軍爆撃が今後も繰り返される可能性が高いと指摘した。標(biāo)的が、シリアの軍事施設(shè)から同國(guó)指導(dǎo)者に向けられた場(chǎng)合、ロシア?イラン両國(guó)と米國(guó)の間は「直接対決」となる懸念を明らかにした。またシリア內(nèi)戦地域における米露間の相互連絡(luò)システムが破棄されたため、相互の連絡(luò)や調(diào)整が途絶えた中で攻撃が実施されれば、偶発的な衝突の恐れもあると警告した。同筋の発言要旨は次の通り。

アサド大統(tǒng)領(lǐng)の化學(xué)兵器使用は、シリアにおけるアサドの孤立の表れといえる。シリア基地へのミサイル攻撃は注意深く準(zhǔn)備されたもので、主要同盟國(guó)に事前連絡(luò)された。トランプ政権は當(dāng)初アサド政権をイスラム國(guó)（IS）制圧に協(xié)力するため容認(rèn)していたが、「アサドを認(rèn)めず」との方針に転換したことを意味する。

米軍の攻撃が、米中首脳會(huì)談の最中に行われたため、米國(guó)は中國(guó)や北朝鮮に対し、次は「北朝鮮」が標(biāo)的になるとのシグナルを送ろうとしたとの見方がある。実際は「化學(xué)兵器使用」というレッドドライン越えに対する制裁にあったが、結(jié)果的に中朝をけん制する「一石二鳥」の効果があった。

シリアの軍事施設(shè)に対する米軍攻撃は、今後も実施される可能性が高い。一方でロシアとイランのアサド政権支持の姿勢(shì)は堅(jiān)持される。米軍攻撃の標(biāo)的が、シリアの軍事施設(shè)から同國(guó)指導(dǎo)者に向けられた場(chǎng)合、ロシア?イラン両國(guó)と米國(guó)の間で「直接対決」の様相を呈する。

IS（イスラム國(guó)）の占拠地域などシリア內(nèi)戦地域における米露間の相互連絡(luò)システムが破棄された。米露の軍事行動(dòng)が、相互の連絡(luò)や調(diào)整が全く途絶えた中で実施されれば、偶発的な衝突の恐れもある。

シリアがレッドラインを越えたにもかかわらず行動(dòng)しなかったオバマ前大統(tǒng)領(lǐng)と異なり、トランプがシリア攻撃に踏み切ったことで、オバマ氏にとっては起死回生の人気挽回策となった。異端視され共和黨內(nèi)からも不人気だったトランプ氏だったが、共和黨の伝統(tǒng)的手法への回帰と受け止められている。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。