2017年4月17日、中國政府の発表によると、今年1?3月の実質(zhì)國內(nèi)総生産（GDP）が前年同期比6．9％増となった。インフラ投資が拡大し、好調(diào)な不動産販売も成長を支えた。

中國の成長率は昨年10?12月に前年同期比で6．8％と2年ぶりに拡大。今年1?3月もさらに加速した。2期連続の成長率拡大は09年4?6月、7?9月以來。成長率は17年の政府目標(biāo)の「6．5％前後」を上回った。

「新常態(tài)（ニューノーマル）」中高速安定成長を目指す中國政府系エコノミストは、「技術(shù)革新を通じた産業(yè)の高度化と構(gòu)造改革を発展の原動力に據(jù)えた結(jié)果、中間層の急拡大に伴い個(gè)人消費(fèi)が大きく伸びた」と指摘している。2期連続の成長率拡大は本物か？　中國エコノミストらに聞いた。

畢吉耀?中國マクロ経済研究院副院長は「中國の16年の実質(zhì)國內(nèi)総生産（GDP）は6．7％増だったが、17年も6％臺後半の伸びが期待できる。國際通貨基金（IMF）予測でも當(dāng)初の6．1％?6．2％から6．5％前後に引き上げられた。消費(fèi)者物価も2％以下に抑えられ、安定している。中間層の急拡大に伴い個(gè)人消費(fèi)が大きく伸びた」と解説している。

張宇燕?社會科學(xué)院世界経済政治研究所所長は「今後5?10年間の年平均潛在成長率は6％以上。米國は最大2％程度で4ポイント以上の差がある。年間GDP規(guī)模は米國の17兆ドルに対し中國は11兆ドルなので、十?dāng)?shù)年後には逆転する。IMF発表の購買力平価方式では14年に既に米國を上回った」と分析している。

趙晉平?國務(wù)院発展研究センター対外経済研究部部長は「中國は約14億人の巨大人口を背景に世界最大の消費(fèi)市場に成長、小売総額も大幅に増加した。中國が推進(jìn)する『一帯一路（海と陸のシルクロード）』構(gòu)想の世界に占める割合は人口で60％。GDPで30％に達(dá)する」とグローバル展開に期待する。

2期連続のGDP加速は、地方を中心にインフラ投資が増えたことが大きい。好調(diào)な不動産も成長をかさ上げした。習(xí)近平政権が秋の黨大會をにらみ、公共投資で経済安定を確保した面もある。（八牧浩行）

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務(wù)取締役編集局長等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國、アフリカ、中東、アジア諸國を取材。英國?サッチャー首相、中國?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會見。東京都日中友好協(xié)會特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。