「推進役」の日本はTPPを救えるか?―中國メディア

人民網(wǎng)日本語版    2017年4月30日(日) 7時30分

拡大

米國の環(huán)太平洋経済連攜協(xié)定(TPP)への復帰の望みは失われたが、日本はまだあきらめず、自ら「推進役」をかって出て、米國抜きの11カ國によるTPPを導こうとしている。資料寫真。

米國の環(huán)太平洋経済連攜協(xié)定(TPP)への復帰の望みは失われたが、日本はまだあきらめず、自ら「推進役」をかって出て、米國抜きの11カ國によるTPPを導こうとしている。新華網(wǎng)が伝えた。

日本の麻生太郎副総理兼財務相はこのほど米國ニューヨークで講演した際、米國が離脫したTPPについて、米國を除く11カ國での発効に向けて「5月のアジア太平洋経済協(xié)力會議(APEC)で話が出る」と述べた。安倍晉三首相はさきに「(TPPは)米國抜きでは意味がない」と発言していた。

日本政府のTPPに関する立場はなぜ180度転換したのか。この転換によってTPPは救われるのだろうか。

▽日本はなぜTPPの「推進役」になろうとするのか

日本政府は米國にTPP復帰を要請し続けることをやめ、自ら「推進役」をかって出て、米國抜きのTPPを導こうとしている。その背後には深いレベルの原因が橫たわる。

第1に、日本はアジア太平洋地域の経済一體化の主導権を握ろうとしている。東アジア全體を主導することは日本の長年の夢で、今回の「バトン引き継ぎ」はこの願望を実現(xiàn)する絶好の機會だ。日本はTPPで主導権を握ることで、貿易ルールの制定においてより大きな影響力と発言権を獲得しようと考えている。

第2に、TPPは日本経済と安倍晉三首相の政治生命にとって極めて重要なものだ。貿易への依存度の高い典型的な外向型エコノミーである日本は、より高水準、広範囲の自由貿易協(xié)定(FTA)を必要としており、TPPは日本経済の力強い成長に向けた基礎をうち立てるものとなる。より重要なことは、TPPは「アベノミクス」の土臺であり、「アベノミクス」の効果がどうなるかが、安倍首相の政治キャリアに直接影響するということだ。

第3に、日本は今なおTPPによって米國を制約したいと考えている。トランプ大統(tǒng)領が就任し、為替レートや農産品などの問題をめぐる日米のずれがますます大きくなっている。米國は多國間の枠組であるTPPを放棄し、日本と二國間FTAを進めたいとし、これは実際には日本に農産品や自動車などでより大きな譲歩を迫ることにほかならない。米國の攻勢に直面して、日本が米國抜きのTPPを発効させられれば、逆に米國に制約を加えることになり、米國の企業(yè)と労働者は非常に大きな影響を受けることになる。

▽米國抜きTPPに見所はあるか?

安倍政権は「米國抜きTPP」に引き続き幻想を抱いている。米國を欠いたTPPに見所はあるのだろうか。

TPPが當初、アジア太平洋の多くのエコノミーに重視されたことのカギは、米國が推進役になるだけでなく、一大市場になり、一大資金輸出國になることにあった。參加各國が米國の主導する自由貿易ルールを受け入れようと考えたのは、米國がTPP參加國に非參加國よりもメリットの多い米國市場への參入資格を與えようとしていたからだ。

中國社會科學院日本研究所外交研究室の呂耀東室長は、「米國の離脫後、TPPの見通しが大いに割り引かれたことは間違いない。ベトナムなどの參加國が參加時により多く考えていたのは、米國という大船に乗ることだったからだ」と話す。

共同通信社はこのほど、ベトナムとマレーシアは米國市場進出を目標としていたため、米國の參加を非常に重視していると伝えた。ロイター社の報道では、メキシコのグアハルド経済相はこのほど、「日本がリーダーシップを発揮すれば、……メキシコなど他の參加國は米國抜きでTPPを発効させることのメリットとデメリットを評価することが可能だ」と述べた。だが現(xiàn)在、メキシコとカナダの両國は米國との北米自由貿易協(xié)定(NAFTA)の再交渉をより重視しており、引き続きTPPを推進しても両國の積極的な反応は得られないとみられる。

またTPPをめぐって米國以外の11カ國はこれからすりあわせや交渉のプロセスをたどる可能性がある。中でもベトナムをはじめとする數(shù)カ國はASEAN主導の東アジア地域包括的経済連攜(RCEP)の參加國でもあり、左右をよく見比べて、どちらからも利益を得ようと考えて動くことが予想される。

日本は世界3位のエコノミーだが、人口は1億人ほどにすぎず、世界に巨大な製品消費市場を提供することはできない。TPPの「推進役」が國內市場の小さい、他の參加國と輸出の「パイ」を爭う日本に変われば、TPPは他國には受け入れにくいものになり、十分な吸引力をもたなくなることは容易に想像できる。(提供/人民網(wǎng)日本語版?編集KS)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業(yè)務提攜

Record Chinaへの業(yè)務提攜に関するお問い合わせはこちら

業(yè)務提攜