<點描?北京五輪>朝倉浩之の眼?「中國人よ、聖火守れ!」豪で集結(jié)呼びかける怪メール―まるで反日デモ…

Record China    2008年4月14日(月) 0時49分

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11日にはアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスに舞臺を移した北京五輪の聖火リレー。中國のチベット政策をめぐり聖火リレーに対する激しい抗議行動が続き、まさに『迷走狀態(tài)』である。寫真はアルゼンチンの聖火リレーの様子。

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■■■■■2008年04月12日■■■■■

その他の寫真

11日にはアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスに舞臺を移した北京五輪の聖火リレー。中國のチベット政策をめぐり聖火リレーに対する激しい抗議行動が続き、まさに『迷走狀態(tài)』である。

さて、そんな中、今、多くの中國人ネットユーザーに屆いているEメールが話題になっている。このEメールの內(nèi)容は、海外メディアの“偏向”報道を集めた中國國內(nèi)のサイト「アンチCNN」から転載されたもので、受け取った人が次々に知人にチェーン式に転送を続けることで、広がり続けている。また、その他の掲示板にも次々と転載され、多くの中國人の目に觸れることになっている。個人から発せられたものか、何らかの組織が関與しているのかは分からない。

「チベット分子は數(shù)多い。オーストラリアの友人たちよ、出來る限り集結(jié)せよ」で始まるこの文書は、海外の中國人、華僑?華人や留學生などに対し、4月24日に行われる予定の豪キャンベラの聖火リレーの現(xiàn)場に集結(jié)するよう呼びかけるものだ。

文書の始まりはこうなっている。

「五輪聖火は急を告げる。キャンベラは支援を求めている。親愛なる同胞たちよ。君たちがどこにいても、また中國のパスポートを持っていようと、オーストラリア國籍を持っていようと…私は信じる。君たちが中華民族であり、我々と同じく、祖國を忠実に愛するものであるということを?!?/p>

どうやら、聖火ランナーに道路わきで聲援を…などと悠長な雰囲気ではないようだ。

そして、キャンベラは首都ではあるが小さな都市で、華人?華僑が少なく、にもかかわらず、「チベット、新疆の獨立分子」の根拠地となっている危険な地である、とする。だからこそ、4月24日朝8時から11時にかけて行われるキャンベラでの五輪聖火を“守る”よう呼びかける文章が続くのである。

「すでに知っているだろう。聖火がイギリスを通るとき、分裂勢力の攻撃に遭ったことを。幸い、ロンドンには數(shù)多くいる華人らがいて、彼らが協(xié)力して、その企みを打ち破ったが、キャンベラはあまりにも手薄である!」

現(xiàn)地では“チベット獨立勢力”が臺灣、新疆の獨立勢力を集め、數(shù)百人規(guī)模の組織をつくり、聖火リレーの妨害を計畫しているという。また加えて、ミャンマーやベトナムの反政府勢力の數(shù)百人にも協(xié)力を仰いでいるということだ。

そして、これを『打ち破るため』多くの華人?華僑や留學生を集めよう、というのだから、決して穏やかではない??棺h勢力の『妨害』を體を張って止めよう、ということになれば、リレーコースで、とんでもない混亂が起きかねない。

文書は続いて、「一方、我々の力は薄弱で、各學校や団體500人ほどの団體でしかない。しかも老人や子供も多い。もしかすると、キャンベラでの聖火リレーは、初めて“やつら”の數(shù)が我々を上回ることになるかもしれない」と危機感を煽っている。

そして、こう呼びかける。

「親愛なる同胞たちよ。君たちは、我々の聖火がこんな風に“やつら”に侮辱されてもいいのか?全世界のメディアで我々の祖國に與えられる恥辱が報じられてもいいのか?」

そして最後に「4月24日、キャンベラは君たちを必要としている。どこの町にいようと、どれだけ忙しくても、その愛國の手を差し伸べて欲しい」と締めくくっている。そして、この書き込みを出來るだけ多くの掲示板に貼り付けるよう付け加え、文章を終えている。

こういった呼びかけで思い出すのは、2005年春に起きた『反日デモ』だ。このときも、インターネットや攜帯メールという巨大メディアが総動員されて、最終的に一大勢力が作り出された。今後、この動きがエスカレートして、義憤に駆られた若者たちが衝突するという事態(tài)になりかねない。

暴力は、結(jié)局、暴力を生んでしまう。中國の人たちにとって、チベット問題の抗議活動は「暴力による妨害」という形にしか映らなかった。そして、その「妨害」から聖火を『守るべく』次なる暴力が助長されてしまう…非常に悲しい循環(huán)が今起きようとしているのではないか。

また、今回の聖火に対する抗議行動は、結(jié)果的に、中國の人たちの『愛國心』を呼び覚ますことになったことは、ある意味、皮肉なことでもある。

この「怪文書?がかつての「反日デモ」のような止めようのない巨大な力を作り出してしまう結(jié)果となるのか…。今後の動きを注視していきたい。

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>

■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大學卒業(yè)後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ?ニュース?ドキュメンタリー等の制作?取材に関わる?,F(xiàn)在は中國にわたり、中國スポーツの取材、執(zhí)筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中國國際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

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