■■■■■2008年04月10日■■■■■

【その他の寫真】

テスト大會(huì)ラッシュ始まる…

去年8月から続々と開催されてきた北京五輪のテスト大會(huì)。8月の本番を前に、4月はいよいよ大詰めを迎え、開催もラッシュ狀態(tài)となる。

4月10日からの『射撃W杯』を皮切りに、シンクロ五輪予選（16日―20日）、クラブ対抗バレーボール（16日―21日）、フェンシング世界選手権（18日―20日）、競歩（18日、19日）、女子バスケットボール（19日―26日）、女子サッカー（19日）、マラソン（20日）と、計(jì)8種目がわずか10日あまりの間に開催される。

取材する側(cè)にとってみれば、まさに「貓の手を借りたい」?fàn)顟B(tài)となるのだが、スポーツファンにとっては本當(dāng)にたまらない10日間となりそうだ。

注目の競技はまず18日、19日の競歩が挙げられるだろう。北京五輪の象徴的スタジアムである國家體育場（愛稱：鳥の巣）のこけら落としであり、10カ國138人の選手が、ホヤホヤの新競技場で1戦目を戦う。試合の結(jié)果よりもむしろ、國家體育場のお披露目のほうに世間の注目は集まりそうだ。

また日本の有力選手にとっても「実地テスト」の大切な大會(huì)となりそうなマラソンも楽しみである。溫度、濕度、大気、路面の硬さなど、様々な面でチェックが行われるようで、日本勢の土佐、佐藤、尾方らが北京のコースをどう感じるかが面白い。世界記録保持者の欠場など、何かと話題が多い競技だけにテスト大會(huì)での各選手の反応にも迫ってみたい。

あとは「シンクロの母」井村雅代氏が中國代表ヘッドコーチを務(wù)めるシンクロナイズドスイミングも注目である。他の大會(huì)と異なり、今大會(huì)は、五輪出場が直接かかってくる予選なので、真剣度が全く違う?！褐袊衰幞昆毪蛉·椁护毪郡帷护摔浃盲皮烤濂隶悭ぅ胜摔趣盲啤⒔翊髸?huì)は非常に重要。採點(diǎn)競技であるシンクロにとって、『演技前の先入観』が何よりもモノをいうからだ。その意味でも、今大會(huì)、中國代表がどこまでやれるか、そしてライバル意識(shí)を燃やす日本がどんな演技を見せるか、見所は多い。

さらに20日には女子サッカーの北京五輪の組み合わせ抽選會(huì)が予定されるなどビッグイベントも多い。一體、どこに行けばいいのか分からないほど、見どころ盛りだくさんとなるテスト大會(huì)の開催ラッシュ…まずは射撃から始めて、連日たっぷりとテスト大會(huì)の模様、盛り上がりをレポートしたい。

■2008年04月12日■

五輪テスト大會(huì)「射撃W杯」開幕、巨大な射撃場がお目見え

北京五輪のテスト大會(huì)を兼ねた射撃のワールドカップが本大會(huì)の會(huì)場となる北京射撃場で開幕。初日は女子10mピストルとライフルの予選、決勝、そして男子トラップの予選が行われた。

25mピストルで五輪出場を決めている福島實(shí)智子（國友銃砲火薬店）は初日、10mエアピストルに出場。中盤からスコアが亂れ、トータル376點(diǎn)の45位で予選落ちとなった。試合後、福島は「（実際の會(huì)場を體験したことで）モチベーションが一気に上がった」と振り返り、大會(huì)本番での健闘に自信を覗かせた。

また10mライフルでは、アテネ五輪のメダリストのエモンス?カテリナ（チェコ）が優(yōu)勝。中國の第1人者で同種目の世界記録保持者である杜麗は3位に終わった。

『世界一』の射撃場が本番を待つ…

「ここを見れば射撃に対する中國の思い入れが分かる」…

中國西郊外に建設(shè)された北京五輪の射撃會(huì)場「北京射撃場」を目にしたときに、日本代表のコーチが口にした言葉だ。バルセロナ五輪でメダルを取るなど世界を歴戦してきた同コーチは「間違いなく世界一の射撃場」と絶賛する。もちろん、細(xì)かい點(diǎn)で不備はいくつかあるが、少なくとも、「入れ物」は世界一というわけだ。

北京を東西に走る地下鉄1號(hào)線の最西端の駅から路線バスで10分。秋には紅葉狩りの客で賑わう「香山」のふもとに北京射撃場はある。2500名を収容するメイン射撃場を始め、10種目がここで行われる。

北京五輪に向けて新築された競技場のうち、最も早く竣工した場所でもある。私自身も、門の前に立った最初の感想は「デカい…すごい」だった。

中國スポーツを統(tǒng)括する政府機(jī)関、國家體育総局射撃部と併設(shè)する形の競技場で、國家代表選手の合宿やユース選手の養(yǎng)成施設(shè)なども完備している。周りの郊外に特有な下町風(fēng)の町並みからすると、かなり違和感のある近代的な作りだ。

射撃は中國が夏季五輪史上初めて金メダルを獲得した競技。そして、中國が最も強(qiáng)化に力を入れている競技の一つでもある。その思い入れが、この超巨大な射撃場に表れている、というわけだ。

北京五輪のテスト大會(huì)を兼ねて行われる射撃W杯が12日、幕を開けた。（20日閉幕）93か國から選手847人、役員417人が參加する今大會(huì)は一連のテスト大會(huì)の中でも最大規(guī)模。また中國が開催地となる射撃の國際大會(huì)としても過去最大となる。

日本からも、ソウル五輪の銀メダリスト、福島實(shí)智子らが本番に向けた下見を兼ねて、出場する。

■2008年04月13日■

射撃の五輪テスト大會(huì)、春の陽気の中、客席は満員

五輪テスト大會(huì)を兼ねた射撃のワールドカップは13日、大會(huì)2日目を迎え、男子の10mピストルとトラップが行われた。

トラップは空中に投げ出されるクレーを撃ち、その命中數(shù)で競う種目。北京西郊外の北京射撃場の敷地內(nèi)に広大なトラップ場がある。小高い山を正面にして、6か所の競技エリアが設(shè)けられていて、選手は自然豊かな山々に向かい合う形で、ライフルを構(gòu)えることになる。

それにしても、印象深いのは観客の多さだ。會(huì)場內(nèi)に設(shè)けられた座席數(shù)はそう多くはないが、今日は週末ということもあって、観客に開放された座席はほぼ満席。あらためて中國の人たちの射撃に対する思い入れの深さを?qū)g感する。

會(huì)場を訪れた日本の射撃関係者が『設(shè)備は超一流』と口を揃えるが、観客の皆さんの関心の高さも、日本とは比べ物にならないのではないか。

今日の北京はぐっと気溫が上がり、初夏の陽気。會(huì)場には半そでシャツ姿で観戦する人たちも多く見られた。すっきりと晴れ渡った空の下、體全體に小気味よく響いてくるライフルの音を感じながら、超一流の選手たちの熱戦を見守るというのは、なかなか心地いい。

中國の射撃ファンはその楽しみ方を十分に知っているような気がする。

なおトラップの試合は、スロベキアのマリオ選手がトータル142點(diǎn)で優(yōu)勝を果たした。

＜注：この文章は筆者の承諾を得て個(gè)人ブログから転載したものです＞

■筆者プロフィール：朝倉浩之

奈良県出身。同志社大學(xué)卒業(yè)後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ?ニュース?ドキュメンタリー等の制作?取材に関わる?，F(xiàn)在は中國にわたり、中國スポーツの取材、執(zhí)筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中國國際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。