■■■■■2008年04月16日■■■■■

【その他の寫真】

北京五輪の開閉幕式や陸上などが行われるメインスタジアム、國家體育場(愛稱：鳥の巣?バードネスト)が16日、メディアに対して公開された。これで、北京五輪で使用されるスタジアムは全て出揃ったことになる。

會場への入場口はわずかに一つ。安全検査もかつてないほどの厳しさで、バッグの中の目薬やリップクリームまで全て検査された。また電池は持ち込み禁止、ということで予備のために持ってきた乾電池は全て警備室に預(yù)けることに。他のテスト大會とは雰囲気の異なる物々しい警備體制で、國家の威信をかけた競技場ならでは、というところだろう。

鉄骨がツタのように複雑に絡(luò)まった『鳥の巣』に似た奇抜なデザインも、しばらく見ているうちに、すっかり北京の風(fēng)景になじんだような気がする。

通路を通り抜けて、スタジアムに入った。

8月の本番には劉翔が駆け抜けるであろうホームストレッチと時計が眼に入ってきた。

すでに據(jù)付が完了した膨大な數(shù)の座席、お椀型にせりあがったスタンドは威圧感を感じさせる。とにかく圧倒されるくらい「大きい」という印象だ。私はまだ建設(shè)中のころ、作業(yè)員の方の取材のため、中に入ったことがあるが、當(dāng)時は重機やさまざまな設(shè)備がフィールドに置きっぱなしになっていて、それほど大きさは感じなかった。今は赤と白で塗裝された9萬人収容の客席が圧巻である。

場內(nèi)ではまだ最後の作業(yè)が真っ最中だった。通路の塗裝作業(yè)や照明の取り付けなどが佳境を迎えている。また外の『オリンピック公園』はまだ植え込みなどがほとんど進(jìn)んでおらず、"工事現(xiàn)場“という感じだった。

今回は記者のみへの公開だったため、『メディア用のスペース」について觸れておこう。メディア席はかつてない數(shù)が用意され、また『記者室』もかなり広くスペースが取られていた。小ネタ的な話だが、記者室の中に、相當(dāng)大規(guī)模なトイレが完備されているのも、なかなかうれしい心遣いだ。記者室からはすぐにスタジアムに出られるようになっており、利便性は高い。他の競技場では、時に不合理なつくりに出會うことがあるのだが、さすが、ここは世界中のメディアを受け入れるべく、しっかりと作りこまれている印象だ。

記者會見場も広く、後方にはガラス張りのブースがあった。本番では、8つの言語で同時通訳が行われるそうだ。

ちょうどこの日は、ボランティアも最終準(zhǔn)備に入っているようで、各エリアでミーティングが行われていた。ボランティアは全て北京大學(xué)の學(xué)生だとか。中國が世界に誇るスタジアムを守るスタッフも中國有數(shù)の頭脳で…ということだろうか。

たまたま記者室の隣のエリアで水漏れが起きているのが発見され、スタッフの方が大慌てしている風(fēng)景が見られたが、これもご愛嬌…とりあえずは各設(shè)備とも順調(diào)に動いている、という感じだ。

國家體育場（鳥の巣）では、18日、19日と競歩の五輪テスト大會が行われることになっており、これが“こけら落とし”となる。また5月には劉翔が出場予定の陸上テスト大會も予定されている。＜注：この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです＞

■筆者プロフィール：朝倉浩之

奈良県出身。同志社大學(xué)卒業(yè)後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ?ニュース?ドキュメンタリー等の制作?取材に関わる?，F(xiàn)在は中國にわたり、中國スポーツの取材、執(zhí)筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中國國際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。