2017年6月3日、韓國が「脫原発」に舵（かじ）を切りつつある。文在寅大統(tǒng)領(lǐng)は大統(tǒng)領(lǐng)選の公約の中で、新規(guī)の原発建設(shè)計(jì)畫などを白紙化すると明言。これを受け、韓國水力原子力（韓水原）は新規(guī)2基の設(shè)計(jì)を一時(shí)中斷した。日本との間で廃爐の技術(shù)や人材養(yǎng)成などの分野で協(xié)力する構(gòu)想も浮上している。

石油などの化石燃料が乏しい韓國は1957年、國際エネルギー機(jī)関（IAEA）に加盟した直後から原子力エネルギーの開発に著手。62年に最初の研究爐が臨界に達(dá)し、78年になって初の商用原子力発電所の古里原発が運(yùn)転を始めた?，F(xiàn)在は25基が稼働している。

IAEAのデータによると、総発電量に占める原発依存度は28．3％で世界第4位。樸槿恵政権下の2014年には東日本大震災(zāi)に伴う福島原発事故で原発の安全性を疑問視する聲が高まったことなどから、原発依存度目標(biāo)を35年までに総発電量の29％程度とし、30年までに41％との計(jì)畫から下方修正している。

半面、原発の輸出には積極的で、09年には日本などに競り勝ってアラブ首長國連邦（UAE）で4基の建設(shè)を受注。昨年10月には期間60年で、総額54兆ウォン（約4兆9000億円）で運(yùn)営権を獲得した。韓國にとっては海外で原発の受注から建設(shè)、運(yùn)営までを一貫して手掛ける初のケースとなった。

原発をめぐって文大統(tǒng)領(lǐng)は大統(tǒng)領(lǐng)選中、「新規(guī)の原発建設(shè)を全面的に中止し、建設(shè)計(jì)畫そのものを白紙化する」と公約。韓國紙は5月末、韓水原が慶尚北道蔚珍郡に建設(shè)する予定だった新ハンウル原発3、4號(hào)機(jī)の設(shè)計(jì)見合わせを発注した韓國電力技術(shù)（韓電技術(shù)）に申し入れた、と相次いで報(bào)じた。

韓水原は昨年3月、韓電技術(shù)と3、4號(hào)機(jī)の総合設(shè)計(jì)発注契約を結(jié)び、今年2月には発電事業(yè)許可を得た。韓水原の計(jì)畫通りなら3號(hào)機(jī)は22年12月に、4號(hào)機(jī)は23年12月に完成する予定だった。朝鮮日?qǐng)?bào)は「文政権の政策実行を見越した措置で、新規(guī)の原発計(jì)畫白紙化という公約を?qū)g現(xiàn)するシグナルと受け止められている」と伝えている。

さらに、東亜日?qǐng)?bào)は「慶尚北道盈徳郡に建設(shè)する予定で敷地買収の手続きが進(jìn)められている天池原発（仮稱）の先行きも不透明になった」と報(bào)道?，F(xiàn)在工事が行われている新古里5、6號(hào)機(jī)（工程28％）も政府方針によっては建設(shè)が中止になる可能性があるという。

一方、聯(lián)合ニュースよると、韓國の政府系シンクタンク?蔚山科學(xué)技術(shù)院は5月30日、在韓日本大使館の擔(dān)當(dāng)者を招き、原発の廃爐に向けた韓日の共同研究センター設(shè)立案を協(xié)議した。韓國では古里1號(hào)機(jī)（釜山市）が6月に永久停止され、これが最初の廃爐事例となる。30年には現(xiàn)在運(yùn)転中の商業(yè)用原発の約半分が設(shè)計(jì)壽命に達(dá)する。（編集/日向）